日本で鍛え上げられたストレスに対する力。忍耐力や根性論といった精神性がオーストラリアでするには必要なときもあります。
オーストラリアの会社だからといって全てがホワイトではありません。なかにはビザを餌に日本顔負けのブラックな会社もあります。ただボクはそういった会社に悪いイメージはありません。
というのも、ビザのスポンサーにさえなってもらえれば、長くオーストラリアに住めるし、その間に自分の英語力もアップするのでいい事づくしです。
今回は「オーストラリアで転職活動したときに日本の働き方がどのように役に立った」のか書いていきます。
それでは今日もアツく語っていきますね!
1日のトライアル入社
たとえ英語ができなくても根性だけでトライアル入社はできます。ビザのスポンサーを探すために求人サイトに載っている会社に応募をしていくこと300社。返事をくれた数少ない会社にひつこいくらいに自分をアピールすると、トライアル入社のチャンスができました。
この会社とは過去に2度面接をしていましたが、英語ができなかったのでトンチンカンな返答になっていたらしく、「ボクのスキルを見せてほしい」ということでトライアル入社の運びになりました。
20代はじめの新卒に根性論で鍛え上げられた精神があったので、「粘り強い求職」ができたのだとい思います。
絶対にできない無理難題
トライアル入社の前日に会社からWakandaと言われるシステムを使うから勉強しておいてほしいと一言ありました。これまでいろいろなプロジェクトで多彩なIT事業を経験してきましたが、Wakandaなんて聞いたことがない。
新しいIT技術を1日でなんて覚えられません。英語で書かれている説明の概要部分をしっかりと読んでWakandaとはなにか?についてイメージトレーニングしていました。
日本でも突然のむちゃ振り仕事を経験された方も多いでしょう。ボクもその最前線で働いていました。そんなときには家に帰って依頼されたタスクに関わる予習が不可欠です。
さて、トライアル入社の当日に社員からだされた課題は、デザイナーから渡されたレイアウトどおりに作ること。もちろんWakandaと言われるフレームワークを使います。
IT業界に詳しくない方のために仕事内容を例えると、「アルファベットしか知らない人に英文を書け」と言うようなもの。これ、パスできる人いるのか?と思いながら仕事をしていました。
日本流の働き方で攻略した
どうしていいのかわからないので、トライアル入社で朝からタイムリミットまでタスクを完結しようとしました。トイレに行くことを忘れ、お昼も取りません。
ただ、ひたすらタスクを進めるだけ。今思っても凄まじい集中力だと思います。
オーストラリアに移住できるかどうかはこの就職活動できまるわけですから、なりふりかまっていられません。とにかくひたすら精神論ですすめました。
家に帰っても仕事ができる力が必要
仕事の定時になったらビールでも飲んで遊びに行こう考えるのがオージー流。家で仕事する日本人なんて働きすぎだよ!って言う方もいるけれど、ボクは仕事が欲しかった。ビザが欲しかったから。オーストラリアに移住したかったから。
だから提示になっても課題を進め続けました。社員にもう帰れって言われるまで働きました。それでも仕事を完了させられませんでした。
帰り際に、来週に結果をメールで送るという一言をあとに会社を退出しました。
まったく知らない分野とはいえ仕事が完結できないのは、これでも日本でプロとして仕事をしていたボクのプライドが傷つき、何よりとても悔しかった。これでビザは取れないのか。と思うととても悔しくて仕方ありませんでした。
日本流の働き方をした
日本では納期は絶対に守らなければならないもの。守るためには徹夜してでも仕事を終わらせます。トライアル結果は来週に出るのでそれまでが納期。
家に帰ってご飯を食べた後の夜中1時まで作業を続けました。次の日も、次の日も。そうしてトライアル入社を終えた3日間をやらなくても良い課題の続きをして、「できた」と言える形で社長にメールで提出しました。
目的はストレステスト
課題を提出した翌日に社長からメールがあり、試験の結果を踏まえてもう一度話がしたいと連絡がありました。
当日、社長はトライアル入社の目的はストレス試験だったことを言われました。
社長の考えるストレステストとは
目標への到達が難し課題が出されたときに人はどう反応し、どのように対処するのか。そしてどこまで目標に到達したのか。
を見るテストでした。
- 社長はボクを雇うことに対して
- 英語が話せないこと
- 経験したことがない技術
- 新規事業へボクを入れていいのか
という点が不安に思っていたようです。
ボクのポテンシャルをみた社長は採用を決断してくれました。
日本での仕事に対する精神力は役に立つ
これまで真面目に日本で働いてきたことに無駄はありませんでした。日本で精神が病みそうなくらいのストレス下で働き乗り越えてきたこの精神力がオーストラリアでの就活で役立ちこれまでの先輩方たちに感謝しました。
オーストラリアへの永住に一歩近づいた瞬間でした。日本の働き方に対してネガティブな考えをもっていたボクの考えが変わった瞬間でもあります。
ビザを取るためには日本で大事にされている考えや精神力が必要になる日がくるかもしれません。
特に英語が話せない労働者を雇うにはそれなりに根性を見せつけたほうがよいこともある一例でした。
余談
ビザのスポンサーの確約は出ませんでした。スポンサーになるには今より高い年収を支払う必要があるらしくもう少し仕事をみて判断したいとのこと。
試練を一つ乗り越えればまた次の試練がでます。ただ、英語環境で給料も入り、スポンサーの可能性もある会社なので状況は良くなりました。
引き続きがんばりましたが、なんと転職することにしました。
オーストラリアに移住したいと思うすべての人に幸運を。
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