ほぼ全てのビザを申請する際に移民局から求められるオーストラリアの価値観への同意。もちろんサインが求められるわけですが、その内容をじっくりと読んだことありますか?
移民エージェントも「ここにサインをして」くらいしか説明しないんですよね・・。
これからオーストラリアに住むわけですから、その国の基本的価値観を知っておくと、どういうときにどう振る舞えばいいのか察しが付きます。
余計なトラブルを回避するだけでなく、オーストラリア社会へスムーズに溶け込むことも出来ます。
今回はそんな参考になればと思い調べてみました。
ほぼ全てのビザ申請者がサインする
永住権であれ、一時滞在(テンポラリ)のビザであれ、中・長期的にオーストラリアに住むにはその国の考えを知っておかないと頻繁に衝突するわけです。
そいういうのを未然に防ぐ意味もあり、オーストラリアン・バリュー・ステートメントが生まれました。
もちろん、サインが必要です!この価値観に合わない人はビザが下りないわけです。
I confirm that I have read, or had explained to me, information provided by the Australian Government on Australian society and values.
ビザ申請をするときに上記のような質問があるのでチェックまたはYesと記入しますよ!
ちなみに、この国としての価値観の原文はLife in Australia - Australian Values and Principlesから手に入れられます。
ちょっと歴史的な話
オーストラリアン・バリュー・ステートメントは2007年10月15日から始まっています。オーストラリアが不景気を抜けるために白豪主義を捨てて移民受け入れたのが1975年頃。
そう考えるとある程度、オーストラリアに移民がふえてきて文化や価値観の違いで衝突がふえてきた頃合いだと推測できます。
2019年現在、原文は世界18カ国で翻訳されています。これほどいろいろな言語でオーストラリアの価値観を読めるようにしているのは移民大国ならではではないでしょうか。
ではその大切にしている価値観とはなんでしょうか。
オーストラリアの価値観
わかりやすくオーストラリアの価値観と日本の価値観の違いを説明すると、違いはほとんど無いですね。
というのも、日本もオーストラリアも自由民主主義な政治が行われているからです。
法のもとで自由!
オーストラリアの法律で許される範囲で自由に
- 発言
- 恋愛
- 宗教
- 移動
が許されます。日本と同じです。オーストラリアだから自分の考えを主張できるとか、そういう違いはない。
日本もオーストラリアも自由です。ただ、勘違いしないでほしいのは無制限の自由では無いこと。
当然、法律上許されないヘイト発言などは問題ですし、何より傍から聞いている方も気分が悪くなるでしょう。
また、自由には義務や責任が伴います。ただ、自由が与えられると勘違いしている人が少なくないと思いますが、考えてみてください。自由は法律によって保証されています。
その法律によって守られているわけですから、同じように法律で定められている義務や責任を全うするからこそその自由も与えられると考えるほうがいいでしょう。
平等さ
人間は平等だということが法律で保証されています。特に
- 肌の色
- 人種
- 性別
- 年齢
- 障害があるかどうか
- 宗教
- 社会的な地位
- お金があるかどうか
によって人の扱いを変えてはいけず、平等に扱うことが求められます。
ただ、実際はどうか?というと、やっぱりある程度は差別がリアル。いくら法律で平等が保証されていても心の中で何を思うのかは自由です。たとえ上記の差別的な意識があったとしても、心で思っていても問題ない。それを社会で明らかに分かるようにしなければいい。
そういう形で例えば、日本食レストランで、日本人の面接官は日本人を好んで採用したり、同じようにイタリアン料理のレストランではイタリア人が多い。
また、男性向き、女性向きな仕事やアクティビティがあるわけで、なんでも「平等に」というわけではないと思います。
平等でなくていい。公平さが必要
また、平等と公平をはき違えないことだと思います。
個人的に、社会は平等である必要はないと思います。ただし!努力した人、何かの壁を克服するために、膨大な時間や情熱エネルギーの投射によって自分の限界を超えることができた人に対してはそれ相応の待遇を受けるべきだと思います。
あくまで、公平さが必要というのが私の考え。
努力した人だけが知れる果実の旨味というやつですかね。ビザでも同じ。努力した人だけが取れるような仕組みになっていますよね。
平和主義
何事においても話し合いで解決するというのがこの平和主義の元になっています。
何かを変えるときに力や暴力ではなく、話し合いで解決まで導くというわけですね。
ここ最近、中国やロシアが「力による現状変更を試みている」といった批判が国際社会からされていますが、そういう対応をしていると、将来大きな衝突が生まれるわけです。
いかがでしたでしょうか。
こうして、オーストラリアン・ヴァリュー・ステートメントを見てみると日本と何も変わらないことがわかります。
私達日本人にとってオーストラリアの価値観に共感できる社会で育ち教育を受けていつとも言える。ほとんどノーストレスでオーストラリア移住に移行できます。
タイトルでは守らなければならない価値観と付けていますが、普通に日本 で生活している人にとっては無意識に守っている事なので安心です。
今回の記事が、オーストラリア移住を目指す人に参考になれば幸いです。
ありがとうございました。