こんにちは、うめ太郎です。
オーストラリアのスーパーアニュエーション(Super)をどこよりも詳しく解説したい。
特に永住権を取るとなるとおそらく定年退職するまでオーストラリアで生活するわけですからSuperのことは知っておきたいと思っていました。
このSuperっていろいろな使いみちがあります。
今回は永住権を取った人が特に関係のあるスーパーアニュエーションの活用方法について考えていきます。
スーパーアニュエーションとは
オーストラリアの厚生年金制度のことをスーパーアニュエーション(Superannuation)と呼びます。略してスーパー(Super)とも呼んだりもします。
スーパーアニュエーション（年金）の基本は就職した先の会社が給料の9.5%をSuperの口座に入金します。
このお金は基本的に貯めておくためだけの口座で引き出すにはかなり限られた条件でのみ可能です。
たとえばオーストラリアを離れるとか、余命を宣告されているとかです。
縁起でもないことは考えたくないですね。
スーパーの口座は増えていく
スーパーのお金は投資会社が運用をしているのでお金は増えていくとされています。上の画面はボクのスーパーアカウントが運用によってどれくらい増えたか。
運用と言っても何もしていません。画面右下を見ると今年に入ってから$660.21も増えていることがわかります！
ちなみにボクも使っているAustralian Superは業界Top３に入る会社で、口座が年間約９%づつ増えていきます。
Australian Superの口座開設もオンラインから出来るのでめちゃくちゃ簡単ですね。
これからスーパーの口座を作りたい人は上のリンクから作れます。ちなみに、別のスーパ口座を持っている人はアカウント作成中にこれまでの口座を簡単に移し替えられます。
スーパーを受け取れる年齢
スーパーアニュエーションを受け取れる年齢はいつ産まれたのかによって変わってきます。
１９６０年〜１９６４年生まれの人は会計年度（７月１日）前に産まれたかどうかで受給年齢が変わってくるんですね。
つまり
- １９６０年７月１日から：５６歳
- １９６１年７月１日から：５７歳
- １９６２年７月１日から：５８歳
- １９６３年７月１日から：５９歳
- １９６４年７月１日から：６０歳
という感じです。年齢が上がる理由は日本が抱えている問題と同じで「平均寿命が上がる＋少子化」でお年寄りを支える人の割合が低くなるからです。
The Age Pension eligibility age in Australia also depends on your date of birth. It is currently 66 years, but this age is progressively increasing and will be 67 from 1 July 2023
ただ、この年齢は今後更に上がり続け、今、50代以下の人が年金を受け取れるようになるのは67歳になるらしい。
また、スーパーを受け取れる年齢以外にも会社が負担するスーパーの利率も２０２５年には１２%まで上がる予定です。
スーパーのお金を活用する方法
スーパーアニュエーションに入っているお金をどう活用するのか。
どの方にも共通していえることは運用方法を変えること。Australian Superの場合は自分でスーパー口座のお金をどこに投資するのか簡単に変更できます。
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| 投資の比率 |
上の図は自分のスーパー口座に入っているお金をどこに分散投資するのかを設定できる画面です。
デフォルトは「バランス」に設定されていてリスクを勘定しながら投資が分散される設定になります。ボクの設定はデフォルトのままです。
これを例えば株式(Share) や住宅投資（Property）に集中投資することも可能。
このあたりは投資の経験や知識も必要になってくるので普通の人は「バランス」のままが一番良いと思います。
家の購入に使う資金を効率よく貯める
First home super saver scheme(FHSS)と呼ばれるルールを使えば住宅購入用のお金をスーパーの口座で効率よく貯めることができます。
Australian Superなどスーパー口座の運用会社によっては銀行に預ける利子よりも高い運用成績を叩き出す会社もあるのでお金が効率的に貯められるんですね。
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| 過去10年の運用成績 |
例えば銀行の中で一番利子が高いUBANKは年率1.6%（2020年7月）です。それに対してAustralian Superの運用成績は上の画像の通り年間9%弱もある。
普通に貯金するよりも効率が良いことが明らかです。
スーパーの口座からお金を引き出す？
永住権を持っている人がスーパーアニュエーションに入っているお金を定年退職する前に引き出すのは簡単ではありません。
引き出す方法はオーストラリアの法律上かなり限定されていて共通することは同情できるような背景がある場合。
具体的には
- 医療費が払えない
- 家のローンが払えない
- 住宅や車のバリアフリー化をする
- 葬式にかかるお金
- 政府が26週間以上支援する貧困層
- 余命の宣告を受けた
- 障害者になった
- 死亡した
- スーパー口座が200ドル未満
です。めちゃくちゃ悲しい状況の人達を救済する目的でのみスーパー口座から出金を許すのですね。
これらのケースでは引き出す際に税金は掛かりません。
それ以外にお金を引き出すにはオーストラリアを去る場合が当てはまりますが、ワーキングホリデービザのようなテンポラリービザの方が対象です。ただ、引き出すときの税金は35％～60％取られます。えぐ！
また、永住権を持っている人はたとえオーストラリアを去ったとしても定年退職まで引き出せない。
これは永住権は基本的に失効しないからです。5年毎に更新が必要な永住権も制度的にはたとえ過去20年間の内、オーストラリアに1日も過ごしていなくてもRRVビザが発行されることは可能だからです。
如何でしたでしょうか。今回は永住権を持っている方が、スーパーアニュエーションに入っているお金をいかに活用するかについて説明しました。
この記事が参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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