学生ビザで何ができるのか?使い方や生活のコツを考える【永住権の踏み台】

こんにちは、うめ太郎です。

オーストラリアに留学する人がまず考えるのが学生ビザだと思います。

学生ビザはその名の通り何らかの学校に3カ月以上通学する場合に必要になります。3カ月未満の留学は観光ビザでもOK。

学生ビザは教育をメインにした留学を超えて、移住・永住の架け橋となっているビザでもあります。

今回はこのオーストラリアの学生ビザについて何ができるのか?という点を中心に考えていきます。

学生ビザは留学のビザ

オーストラリアで3カ月以上の留学をする場合に必要になるのが学生ビザ。留学ビザとも呼ばれていますがいわゆる学校に行くためのビザです。

3ヶ月未満の短期留学はETAS訪問ビザでも可能なのでそちらをまず検討したほうがいいかもしれません。

ちなみに本家、移民局では学生ビザのことをStudent Visa (Subclass 500)として管理しています。

学生ビザはGTEが導入されてから移民局に提出資料は増えました。GTEはGenuine Temporary Entrantと言って、移民目的で学校に通わないことをサポートする書類です。

これが導入されてからビザの発行拒否率が上がりましたがしっかりポイントを抑えてGTEの資料を作れば通るので時間をかけて丁寧に作り込みしましょう。

有効期限は最長でも5年

学生ビザの有効期限は申請時に登録した「コースの長さ+数ヶ月」になっています。この考えを使っていくつかのコースをまとめてビザに含めておく「コースパッケージング」というやり方がありますが、それを使っても最大で5年までしか伸ばせません。

ちなみに初等教育を受ける場合は2年が最長です。

この学生ビザはただ学校に行って留学するためだけに使われるわけではなく、人生設計の歯車としても使われているのが現実。

リアルな世界で学生ビザがどのように自分の将来とつなげているのか、3つ紹介します。

キャリアアップ思考で留学

純粋に教育目的で留学するケース。そんな方は英語を学ぶ語学学校や大学やTAFE(専門学校)で専門的な知識を学ぶのが多いとか。

将来のキャリアアップを考えての留学が学生ビザの第一の使い道でしょう。

「日本に帰国してから海外の大学を卒業しました」なんてことが履歴書に書ければ就活のライバルに一歩差を付けられます。

移住や永住の踏み台ですね

次に移住や永住目的の踏み台としても学生ビザは使えます。卒業してから、卒業ビザを使って会社に就職して就労ビザや永住権を取る方法が王道ですね。

オーストラリアの会社はオーストラリアの社会をある程度知っている学生をフルタイムとして雇用する傾向があります。

英語力の学生を経験しているほうが圧倒的にペラペラ。しかも学生生活を通してオーストラリアの社会をすでに学んでいるので雇う側としても、ミスマッチの心配がそれほどありません。

関連記事:オーストラリアで働くために必要な就労ビザの取り方。【難易度は中】

オーストラリアを知りたいなら学生がベスト

生のオーストラリア社会を味わうなら学生ビザで留学しましょう。

そもそも味わうってなんでしょうか。ボクはオーストラリアの若年層がキーだと思っています。

オーストラリアを知るには時代の流行を作っている若年層と関わるのが一番ですよね。

個性豊かなオージーとたくさん会う。しかも普通のオージーが体験する生活を通して。就学のことですね。

学生生活はキツキツです

学生ビザでは2週間で40時間しか働けないルールがあります。このパートタイム労働で生活費+学費を工面しなければならないのはちょっとキツイのが事実。

しかもオーストラリアの留学費用は世界で一番高いことでも有名。家計に学費がかなり重くのしかかります。

と言っても、オーストラリアは世界で一番最低賃金が高い国でもあるんですが。

生活費をシュミレーション

留学の物価がシドニーやメルボルンと比べて圧倒的に安いパースで学生生活を送るとすると、生活費は贅沢を我慢しても週に200ドルくらいは必要

それに対して収入はジャパレスで働くとすると時給は多くても25ドルくらい。1週間に20時間しか働けないので500ドルの収入。

留学コストが一番低い語学学校のパートタイムに行く場合は週230ドルくらいからが相場。

  • $500 - $430 = $70

そうなると、1週間に70ドルくらいしか残らないわけで、そこからプラスアルファの携帯電話料金や最低限必要な生活雑貨を買っていくとほとんど残らないのがリアルな生活。というか実際はマイナス。

関連記事:オーストラリアに留学する?物価についてまとめた!

親子留学は赤字覚悟

学生ビザで留学するお子様の面倒をみるためにガーディアンビザが用意されています。

ただ、このビザでは働くことができません。

つまり留学中の生活費は上がるけれど収入は増えないんですね。

そうなると親子留学では貯金を切り崩していく形になるので生活は維持できません。赤字です。

ただ、今の世の中、ネットが普及したことでクラウドワークスなど場所にこだわらずに働ける環境が整っています。

お子様が学校に言っている間にこっそり働いて1ヶ月に5万 (600ドルくらい)でも稼げる様になるだけで生活はだいぶ楽になりますよね。

学生ビザで生活を続けるコツ

ぶっちゃけ、学校でよほど学歴や技能を学ぶ目的が無い限り自分だけで学生を維持するのはキツイです。

それプラス、働けるのは学校のコースが始まった日以降なのでスタートダッシュで稼ぐこともできません。

ただ、余裕で学生を続けられるコツもあります。実は学生ビザの働ける条件というのは人によって様々で一概に2週間で40時間ではないんですね。

そのルールを上手に使うことでフルタイムとして働いたり、無制限に働けたりします。

スクールホリデー期間に稼ぎまくる

スクールホリデー中は労働時間の制限がないので何時間でも働けます。ホリデー中というのは学校が各州ごとに決めている学校のお休み期間で日本に置き換える夏休み、冬休みにあたる考え。

1年間にどれくらいスクールホリデーがあるのかは州ごとに違いますが80日~100日ぐらいで収まっています。

この期間を使って毎日10時間くらい働けばフルタイムの語学学校や大学の学費を捻出することも可能

学校にブレイク申請して稼ぐ

学校のコース期間中にブレイク申請してお休みを手に入れることもできます。

この方法を使えば、2週間40時間制限はなくなるのでフルタイムで働くことも可能。

学費がもうない!!稼がないと!

という時の必殺技ですね。

現実的なのはパートナーを見つける

実は学生ビザには家族を含められます。そのご家族も14日の間に40時間働けるので共働きすることで生活費がとても楽に。

家族と言っても結婚している必要はありません。事実婚状態(1年間の同棲経験がベース)であれば家族として認められるのでビザに含められるんですね。

そうすると、二人で2週間に80時間も働けることになるので、パートナーを見つけて一緒にに生活をするのが学生ビザでの現実的な選択なのではと思っています。

大学のMaster課程以上は無制限に働ける

修士(Master)課程、博士(doctoral)課程の学生は労働時間の制限がありません。もちろんご家族も同じです。

しかも、入国したその日から働くことも許されています。

語学学校やTAFE(専門学校)に通うよりも、どうせお金を使うなら学位も取れる大学の修士課程以上に入学するほうがお金の工面もやりやすく、身にもなるので一石二鳥ですね。

関連記事:学生ビザでの労働条件をもっと詳しく。40時間以上働ける条件など。

学生ビザから永住権を目指すやり方

オーストラリア永住権を取るために学生になる人もいらっしゃいます。

このメリットは2つ。

  • 就職先が見つかりやすい
  • ポイント制永住権が狙いやすい

永住権を取る方法はたくさんあります。就職して会社から永住権のスポンサーになって貰う方法や、自分の学歴や能力をポイント換算して申請する方法、そしてパートナービザを狙うことも。

  • 学生ビザ=長期滞在

なので、パートナービザ(永住権)を狙うのに必要な彼氏・彼女は見つかりやすいのは確実。

また、学校に通うことでオーストラリアの文化や働き方を知っているので企業もワーキングホリデーの方より学生出身の方を雇いたがる傾向があります。

ポイント制永住権ではオーストラリア国内の学校を卒業することでポイント加算がされたり、メリットもあります。

オーストラリアの社会に順応できるか

永住権の制度を見ていくと、オーストラリア社会(コミュニティ)で上手に生活していける人に発行されるような仕組みになっています。

または、オーストラリアの経済に貢献できる人。

学校を卒業することでオーストラリア政府が求める移民のあるべき姿に近づくんですね。

それがポイントなり、仕事の見つけやすさなりに反映されているわけで、学生ビザというのは永住権が狙いやすい方法でもあります。

学生ビザで気をつけたいこと

よくあるミスとして、ビザが終わった後に知らずにビザが切れていたケース。

オーストラリアで長く生活しているとビザの滞在期限を忘れるんですよね。幸い、オーストラリアの移民局ではビザが切れてから28日以内に連絡を取れば不法滞在扱いにはなりませんが、それを超えると完全にアウト。

不法滞在をしてしまうと「3年間の入国禁止+永住権の申請に悪影響がでる」ので、一度はVEVOなどを使ってビザの条件を確認しておいたほうが良いと思います。

関連記事:【オーストラリア】学生ビザで強制送還される、ありがちなミスは?

ビザの延長が無理な件

学生ビザから観光ビザなどいくつかのビザを使って上手に長期滞在している人はたまに上で軽く説明したVEVOを使ってビザ条件を確認すると「No Further Stay」コンディションが付いている場合があります。

これは、いまお持ちのビザ期限が切れたら必ず出国が必要なフラグです。

この条件を見落としてそのまま不法滞在していたなんてこともあるので、今後のオーストラリア・ライフに支障がないように一度はVEVOで条件を確認しておきたいですね。

最後に、安易に学生になるのはリスク高です

どんな目的で学生ビザを持つのかによっても変わってきますが、こと移住や永住に関してだけで考えると、学生ビザはおすすめできませんね。

学生ビザで滞在するというのは時間稼ぎ的な要素が強いです。よほど永住権に結びつく学校のコースを選んで真剣に勉強しないかぎり、卒業してからの就職も決められません。

また、学校を卒業するまでに掛ける年数は2年以上と長すぎです。

オーストラリアの移民法は1年経てば大きく変わるので2年、3年先はまったくどうなっているのかわからないレベル。

そう考えると、学生ビザでの移住延長は、その間にあわよくば「パートナーが見つかれば」的な部分が見え隠れします。

それでも良いのですが運的な要素だけで人生を任せてしまうのはちょっとリスク高いかなと思いますね。

まとめに入りますが、移住ができなかっても後悔しない留学プランがあるなら学生としてオーストラリアに残る(留学)のはありだと思いますね。

ありがとうございました。

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