こんにちは、うめ太郎です。
オーストラリアの国民保険はメディケアと呼ばれています。
メディケアのおかげでかなり多くの医療費が押さえられるので気軽に病院(GP)に行けるのは移住を考える上で大きなメリットですね。
今回は、日本とオーストラリアの国保の違いを意識しながらオーストラリアのメディケアについて考えていきます。
参考文献:What is covered by Medicare?, medicare card
メディケアとは
メディケアはオーストラリアの国民や永住権保持者、人道支援向けのビザ保持者が加入できる国民保険制度です。
メディケアの運営にかかるお金は税金からまかなわれており、所得の2%を毎年収めます。高額所得者は3%を収めます。(Medicare Levyと呼んでいます)
メディケアのためにどれくらい税金を収めているのか簡単に計算すると、オーストラリアの平均年収は$82,436なので$1,648.72です。
日本の国保と比較すると
日本だと、年収500万円の方は1年間に国民健康保険料として431,941円支払っているので、それと比べるとオーストラリアのメディケアはかなり低い税金で国保が受けられることに。
そう考えるとオーストラリアの保険料は日本より負担は少ない分、安心して暮らしていけますね。
しかも、低所得者は保険料が減額・全額免除されるので色々と国民に優しい保険がメディケアだと思います。
保険料でカバーされる金額は
公立の病院や診療所でメディケア対象の治療を受けた場合は無料です。
どの治療が対象なのかどうかはメディケア・ベネフィット・スケジュールに載っていますが、簡単に言うと医者が病気を診断するための診察ですね。その他、ほぼ全部の外科的な治療。
ただし、治療の中でもかなり専門的な病気になってくるとメディケアでカバーされる金額は85%くらいになります。
普段の生活でかかる病気に対しての医療費は無料と考えていいでしょう。
メディケアにも弱点はある
国民全員に医療を受けられるようにしているので不便な部分も否めない。
これだけ低い税金で国民皆保険制度を運営するとなると病院や医者を大量にキープできません。
したがって、診察までの「待ち時間が長い」、「医者を選べない」「入院は最低限」になります。
特にシドニーやメルボルンなどの大都市圏では人口が急激に増えたので病院や医者が慢性的に足りていません。
ここ最近の移民法は、この問題を背景に地方に移民を促す政策をとっているくらいですが、まだしばらく都市圏での医療アクセスは悪いままだと考えています。
それが嫌ならプライベート保険を入るのもあり。
メディケアの弱点はお金の力で解決
メディケアが始まる前は、病気になると私立の医療機関で診てもらっていました。それが1984年までなので35年ほど前の話。
その時は、病気になった時のために医療費をカバーするためにプライベート保険というサービスがありました。
メディケアが始まってからは、メディケアでカバーされない医療費を補うためにプライベート保険が一役買っています。
このプライベート保険を入っていると、
- 治療までの待ち時間が短い
- 病院を選べる
- 医者を選べる
- 治療日時も決められる
- 入院も個室にできる
など、メディケアのかゆい部分に手が届くようになります。
プライベート保険のお金
プライベート保険はカバーされる内容によって金額は変わってきますが概ね1カ月に100ドル〜300ドルの間です。
高っ!!ですね。
その分、治療の優先度を高くしてくれるのでちょっとした優雅な気分になれるかも。
ちなみに、プライベート保険に入っている人は47%しかいません。国民の半分以上はメディケア・オンリーなんですね。
病気はまずGPで診てもらう
なんか調子が悪いなぁと思ったらGP(General Practitioners)と呼ばれる診療所でまずは診察を受けます。
GP(診療所)は各サバーブ(市区町村)に必ずひとつはあるので、もしものために場所を調べておいたほうが良いと思います。
治療の流れとしては
病院へはGPからの紹介状がいるので直接いけません。病気だなと思ったらまずはGPに連絡しましょう。
このあたりは日本も最近は同じような仕組みになってきましたね。大きな病院へ直接行く場合は追加でお金を払う必要があったと思います。
町の診療所→病院病院
に行く流れですね。
メディケアを手に入れる方法は
オーストラリア市民権、永住者、人道支援向けのビザを持っている方がお近くのmyGovセンターにて手続きをすることで下のようなメディケアカードを受け取れます。
www.humanservices.gov.auから |
myGovに行く際は下の「書類+ビザのグラントレター」が必要です。
- パスポート
- 運転免許書
- 出生証明書
カウンターにてメディケアに加入したいと言うと申請用紙がもらえるのでそれに記入すれば即日でカードが手に入ります。
ただ、myGovセンターでそれなりに待ち時間があります。予め、申請用紙をダウンロード&記入しておくとスムーズに役所の人とやり取りできるのでベターですね。
ただ、そのときは紙 に印刷された「とりあえず」なカードで、後日プラスチックのメディケアカードが自宅に送られてきます。
当日の時間
ボクがメディケアの手続きに掛かった時間はおよそ2時間でした。
待ち時間が長いんですよね。
パースにあるmyGovセンターの場合では、お昼は役所の人が全員ランチに行ったのでその分待ち時間が長くなりました。
できるだけ朝一番に役所で手続きをするのが1日を有効に使えるヒントだと思います。
最後に、パートナービザでメディケア申請する
メディケアはパートナービザを申請した直後にも手続きできます。必要な書類は上に述べたようにパスポートとビザのグラントレターの2つ。
それにできれば申請用紙も記入しておきたいトコロ。
パートナービザを申請してメディケアを受け取る場合に注意することは、プライベート保険の解約。
特に学生ビザや就労ビザからパートナービザを申請した場合、プライベート保険はパートナービザが降りるまで加入し続けなければいけません。
そのことを知らずにプライベート保険を解約すると、それがバレた際はビザの発行拒否になるので注意です。
確かにメディケアは永住者が持てる権利でもあるので勘違いしそうですが、あくまでオーストラリア政府が見込みで加入させてくれているだけなのでそれを忘れないようにしましょう。
ありがとうございました。
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