こんにちわ、うめ太郎です!
ANZSCOを制するものは永住権を制する。名言作りましたぁ!
オーストラリアの移民局でしばしば出てくるANZSCOとは何か?
ビザや永住権には欠かせないANZSCOについて今回は深く掘り下げていきます。
それでは今日もアツく語り合いましょう!
- ANZSCOとは
- ANZSCOができる経緯
- ビザの申請にはANZSCOが必要
- 5つのスキルレベル - ANZSCOの重要ポイント
- 学位
- 資格
- お仕事の経験年数 - ANZSCOの審査|査定機関
- 専攻した科目とANZSCO
- 大学で選択した科目
- ANZSCOが認めてもらえる秘訣
- 選んだ大学は通信制 - 最後に、ANZSCOを選べ
ANZSCOとは
ANZSCOはオーストラリアとニュージーランドの職業の呼び方を同じにしたものです。その職業は番号で管理されています。
たとえば、チャイルドケアはANZSCOで421111と呼ばれています。
また、それぞれのANZSCOは仕事をこなすのに必要な知識や難しさなどを元に5段階でレベル分けされています。
ANZSCOはAustralian and New Zealand Standard Classification of Occupationsの頭文字を取ったもの。直訳すると「オーストラリアとニュージーランドの職業を分類」
つまりは、職業を似た者同士でまとめたものです。
ANZSCOができる経緯
ANZSCOができる前は業界によってバラバラに職業を管理していたので、会社が変われば職業の呼び名も変わりとっても不便でした。
それがオーストラリアとニュージランドの国境を超えるとなおさらですよね。
ニュージランド人はオーストラリアに入国した時点で働けます。それならということで、
- オーストラリア統計局
- ニュージランド統計局
- オーストラリアの教育訓練局
の3つ組織が力を合わせて職業を共通にしたのがANZSCOなのです。
したがって、職業コード(ANZSCO)はオーストラリアとニュージランドの両方で使われています。
ビザの申請にはANZSCOが必要
職業の経験や能力をベースに申請する技術系のビザでは、技術査定(スキルアセスメント)が必要で、その際に自分の職業をANZSCOとして認めてもらいます。
対象のビザは
- 技術独立ビザ:S189
- 州政府スポンサー:S190
- ENSビザ:S186
- RSMSビザ:S187
- 地方テンポラリービザ:S489
- ビジネスビザ:S482
技術系ビザについては「技術移民?知っておきたい8つの技術系ビザの説明!」で詳しく説明しています。
5つのスキルレベル
ANZSCOは仕事をこなす難しさによってレベル分けされています。
レベルの数字が小さいほど高い知識や経験が必要です。
- レベル1:Major group
- レベル2:Sub-major group
- レベル3:Minor group
- レベル4:Unit group
- レベル5:Occupation
分かりやすく言い換えれば、旅客機のパイロットのレベルが1。それに対して、オフィスのお掃除はレベルが5、といった感じ。
それぞれ説明していきます。
ANZSCO レベル5
以下の資格を持っている方。資格が無い場合、ANZSCOの認定には同等の職業経験の証明が必要です。
- NZ Register Level 1 qualification
- AQF Certificate I or
- Compulsory secondary education.
ANZSCO レベル4
以下の資格を持っている方+最低1年の実務経験が必要。
資格が無い場合、ANZSCOの認定には同等の職業経験の証明が必要です。
- NZ Register Level 2 or 3 qualification or
- AQF Certificate II or III.
ANZSCO レベル3
以下の資格を持っている方+最低3年の実務経験が必要。
資格が無い場合、ANZSCOの認定には同等の職業経験の証明が必要です。
- NZ Register Level 4 qualification
- AQF Certificate IV or
- AQF Certificate III including at least two years of on-the-job training.
ANZSCO レベル2
以下の資格を持っている方+最低3年の実務経験が必要。
資格が無い場合、ANZSCOの認定には同等の職業経験の証明が必要です。
- NZ Register Diploma or
- AQF Associate Degree, Advanced Diploma or Diploma.
ANZSCO レベル1
仕事をするにはもっとも高い技術が必要とされる区分。
大学にて学士の学位、またはそれ以上の学位を持つ方が対象です。最低5年の実務経験が必要です。
ANZSCOの重要ポイント
ビザでANZSCOが必要になる場合は、自分で職業のコードを選び、技術査定を通して認めてもらい、移民局に認定書を提出します。
その際に重要なポイントは学位、職歴、資格です。
学位
学位はANZSCOと関係した仕事をこなすための知識があることを証明します。
大学や大学院を卒業して授与される学士・修士・博士。さらにTAFEを卒業して授与されるDiplomaがあります。
日本の専門学校を卒業して授与される専門士はDiplomaとして認めてもらえないので注意が必要。
学位があるだけでなく、学校で履修した科目とANZSCOとの関係性も重要です。
資格
学位がない場合は資格が重要になってきます。オーストラリアの資格、日本の資格の中にはDiplomaとして扱ってくれるものがあります。
ただ、外国(日本)の資格の場合は国際資格でなければ認められにくいとされています。
お仕事の経験年数
学歴がなくても、これまでのお仕事経験から学位に相当すると認めてもらうこともできます。
ただし、資格や学位を提出できない分、過去のポジションが記載された職務経歴書を充実させることが重要です。
ANZSCOの審査|査定機関
過去のお仕事経験をANZSCOとして認めてもらうためには技術査定 (スキルアセスメント)が必要です。
この査定をする会社は職業ごとに別になっています。ここではどのような職業がどの査定機関で技術査定をしてもらえるのかを一覧にしました。*
* 人気のある職業のみ
会計系の職業
エンジニア系の職業
IT系の職業
教師系の職業
看護士系の職業
医療関係系の職業
ウェルフェアーワーカー系の職業
翻訳通訳系の職業
その他
専攻した科目とANZSCO
ボクはANZSCOの職業 (Developer Programmer:261312)として認めてもらえました。そのためにボクが大学で選んだ履修科目を紹介します。
これからオーストラリアのビザや永住権を見据えて大学に入学しようとしている方に参考になると思います。
ちなみに、ボクが卒業した大学は通信制です。
大学で選択した科目
発展(4年次)
- ソフトウェアエンジニアリング
- サーバ構築演習
- 人工知能の基礎
- コンピュータネットワーク
- オブジェクト指向言語Ⅰ
- オブジェクト指向言語Ⅱ
- 音声情報処理
- 情報職業論
- データ通信システム
- データベース技術
- データベースシステム
- ネットワークセキュリティ
- ITマネジメント
- ソフトウェア開発技術論
- e-ビジネス総論
- 知的所有権論
- アントレプレナーシップ
- ERPシステム
応用(3年次)
- 医療制度と医療情報システム
- 知識マネジメントとその応用
- プログラム言語Ⅰ
- ディジタル画像概論
- データ伝送のしくみ
- インターネットアプリケーション
- システム設計演習
- 情報システムの設計
- オペレーティングシステム
- アルゴリズム
- プログラミング言語の仕組み
- プログラミング基礎
- 情報システム学概論Ⅱ
- 情報システム学概論Ⅰ
- プログラム設計
基礎(1年次)
- オペレーティングシステム基礎論
- コンピュータアーキテクチャ
- 基礎数学
ANZSCOが認めてもらえる秘訣
履修する科目の中身(難しさやレベル)はANZSCOをパスする上でとても重要です。できるだけ3年次、4年次の方が受ける科目を選んで下さい。
ボクは、できるだけ大学1年や2年生が選択する科目は選ばず、3年、4年生が選ぶやや難しい科目を選びました。
学科
システム情報学科を選びました。科目だけではなく学科もアセスメントと関係がないといけません。
選んだ大学は通信制
IT系スキルアセスメントの査定機関は北海道情報大学の通信課程 を正規の大学として認定してもらえます。
通信制でも学歴はオーストラリアの職業査定機関から認めてもらえました。
単にANZSCOとして過去の職業が認めてもらいたいのであれば卒業までの費用が安い通信制で十分。
最後に、ANZSCOを選べ
オーストラリアに移住するのに必要なANZSCOの認定。オーストラリアではANZSCOが載っている職業リストの更新が頻繁に行われます。
自分の狙っていたANZSCOがリストからある日突然消えることもあり、そうなってしまっては移住ができません。
できるだけ職業リストに長期間載っているANZSCOを選ぶことが大事ですね。
ありがとうございました。
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参考にした記事:WHAT IS ANZSCO?, About ANZSCO