オーストラリアの田舎や地方に働きながら住むことで目指せる永住権は一つではありません。これから紹介するS887ビザは有名なRSMSビザとは少し違う目的をもった永住権です。
見方によっては地方向け永住ビザを一番あしかたく狙えます。
今回は地方向け永住権、S887ビザについて紹介していきます。
それでは今日もアツく語りましょう!
- S887ビザとは?
- 地方での生活が必要
- 申請条件
- 現在お持ちのビザが
- 地方での生活は
- ビザの費用
- 家族同伴できるか
- 英語力の証明
- 健康証明
- 警察証明
- オーストラリアの価値観 - オーストラリア移住へのアドバイス
S887ビザとは?
地方向けの永住権です。このビザの有効期限は5年ですがレジデントリターンを申請することでオーストラリアにずっと住めます。
ビザのホルダーはメディケアや家族やパートナーに対してスポンサーになる権利があります。また状況によっては市民権を目指すことも可能。
このビザの注目する点はその申請条件です。S887ビザの申請はいきなりできません。下のビザを経由して申請します。
- S489
- S495
- S496
- S475
- S487
- または上のビザからのブリッジングビザを持っている方。
S489ビザとその他のビザは移民法改正により廃止されています。したがってこれからS887を目指す方はS489をまず取得しましょう。
次のページ > 地方に4年住めるテンポラリービザ!ポイント制でも取りやすい申請条件です。
地方での生活が必要
上で述べたS887ビザ申請をするのに必要なS489ビザや関連するビザは地方向けのテンポラリービザです。
この条件の一つに地方での移住が義務付けられています。S887永住権の申請には最低2年の地方移住と1年の労働が必要です。
ただ「地方と言われてもどこだ?」と思いますね。オーストラリアでは地方を2つに分けて考えています。
- 人口が少ない地域
- 開発地域
人口が少ない地域は田舎や過疎化している地域のことです。NT州、SA州、TAS州は全域が地方として指定されています。ボクの住む西オーストラリアのパースは2018年に大都市として格上げされました。しかし西オーストラリアでも人口の少ない地域があります。
最後に開発地域。開発地域はオーストラリア政府が経済発展をさらに進めるべく指定しているエリアです。
この地方生活の条件はこれから紹介する申請条件でもう少し詳しく説明します。
申請条件
現在お持ちのビザが
このビザはそれ単体でダイレクトに申請できないことを伝えました。したがって申請条件のメインポイントは「現在どのようなビザを持っているか」です。
S489,S495,S496,S475,S487または上のビザからのブリッジングビザを持っている方がこのビザを申請できます。
地方での生活は
最低2年の地方生活と1年の労働をした方が対象です。
1年の労働は現在のビザ(S489やその関連ビザ)を申請する際に指定した職業での労働が必要です。好きな職業で1年間働けばよいわけではないので注意してください。
地方生活が必要なエリアについては少し前の章でざっくりと大まかに述べました。もう少し詳しく説明します。
今お持ちビザ(S489やその関連ビザ)は申請をする際に「州政府からのスポンサーありき」か「地方に住む家族からのスポンサーありき」のどちらかを選びます。
- 「州政府からのスポンサー」経由で今のビザをお持ちであれば地方エリアは
「人口が少ない地域」で最低2年の生活が必要です。 - 「地方に住む家族からのスポンサー」経由で今のビザをお持ちであれば地方エリアは
「開発地域」で最低2年の生活が必要です。
もちろん、これは労働を最低1年する場所でもあります。(会社の所在地)
ビザの費用
AUD385です。2019年にビザの費用は5.4%値上げされます。またビザの値段は毎年のように値上げがされています。
申請費用はビザに含める人数とその方の年齢に応じて変わります。
家族同伴できるか
ご家族をこのビザに含められます。ただし、そのご家族もS887ビザの申請に必要なビザを持っている必要があります。「S489、S495、S496、S475、S487とそれのビザからのブリッジングビザ」がそうですね。
またビザの申請後にご家族を追加できません。家族は申請時にかならず含めてください。
英語力の証明
ご家族を含める場合はその方の英語力を証明します。IELTS 4.5と同等レベルの英語力が求められます。
もし英語力に自信がない方は一人あたりAUD4,890を支払うことで英語力の証明が免除されます。
健康証明
移民局に健康状態の証明書を提出します。費用はAUD300からが相場です。日本でも移民局に提出できる証明書を発行してくれる病院があります。
警察証明
過去10年間に1年以上住んだことのある国から警察証明書を取り寄せ、移民局に提出します。
この警察証明は無犯罪であることが重要です。過去に犯罪を犯しても刑期を満了した方は消えている可能性があります。
次のページ > オーストラリア無犯罪証明書の申請方法。トラブルや注意事項の対処!
オーストラリアの価値観
オーストラリアでは大事にされている価値観があります。永住権の申請者はかならずその価値観に同意することが求められます。
主だった内容に民主主義や他民族への尊重、宗教への寛容さなどがあります。
国ごとに大切にしている価値観があります。そこに長く移住(永住)するわけですからその価値観をビザ申請者も受け入れなければなりません。
オーストラリア移住へのアドバイス
今回は地方向け永住権でも別のビザを経由して申請するタイプを紹介しました。主なビザの条件は最低2年の地方移住と1年の労働です。
誰がスポンサーをしたかによって住む地域が変わることも話しましたね。
S887はS489ビザなど関連するビザを持っていることが前提で申請ができます。またその前提のビザの条件を守も求められます。
たくさんの前提ビザがありますがS489ビザとその他のビザはすでに移民法改正の影響を受けて廃止されておりこれから狙うならこのS489ビザを経由することに。ただS489ビザは2019年11月6日に廃止されまた別の地方ビザがリリースされることになっています。
その改正は永住権への道のりが更に長くなることが予想されており、少しでも早くS887を狙うなら廃止前に申請することで法改正の影響を受けません。
目まぐるしく変わるオーストラリアの移民法ですが今後もトレンドとビザ情報に気を向けオーストラリア移住を確実にしましょう。
オーストラリアに永住したいと思うすべての人に幸運を。
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