オーストラリアでパートナービザや婚約者ビザを目指す時にかならず話題になるのがデファクト・リレーションシップ。パートナービザにも関係があるデファクトについて詳しく知ることで思ったより早くビザ申請できるかもしれません。
オーストラリアでは事実婚の関係にある人をデファクトと呼びます。またデファクトにしたい彼氏・彼女の事をパートナーと呼ぶこともあります。
このデファクト、パートナービザや婚約者ビザを申請する人にとっては人生を左右するとっても過言ではありません。
今回はデファクトとは何か?証明に必要な書類は?について書いていきます。
書類がわかることで一足先にビザの申請に必要な書類準備を進められオーストラリアに最短で移住できるでしょう。
それでは今日もボク、うめ太郎とアツく語り合いましょう!
- デファクトとは
- デファクトの条件
- 12カ月間の関係がある
- 未婚状態である
- 同じ家で生活している
- 年齢
- 二人の関係が真剣そのもの
- 永遠の愛を誓う
- 家族はパートナーにできない - 12カ月未満の関係でデファクト認定
- デファクト認定に必要になる書類は?
- 書類1|共同生活を証明する
- 書類2|これまでの履歴
- 書類3|アカウントの共同管理
- 書類4|共同の銀行口座
- 書類5|手紙や招待状
- 書類6|二人の写真
- 書類7|遠距離の時
- 書類8|独身証明書
- 書類9|出生証明
- 書類10|その他なんでも - 移住についてのアドバイス
デファクトとは
事実婚の関係であるカップルをデファクトとオーストラリアでは呼びます。結婚はしていないけど、まさにそのような関係にある彼氏・彼女です。
つまるところ、長期間にわたって関係があり、お互い離れることができない関係です。デファクトとは長期の同棲をともなう事が多いので、結婚前にお互いを知る最終チェックしている関係と言えます。
しかし、オーストラリアではこのデファクト(事実婚)状態の関係も結婚として扱われます。政府から受ける手当などの支援は結婚している、デファクトで違いはありません。
パートナービザ (永住権)を申請する条件の一つとして「結婚しているかデファクト」があります。デファクトは彼氏・彼女関係でも手に入る永住権の条件とも言えます。
オーストラリアは同性愛が合法的に認められています。デファクトも異性・同性どちらでも構いません。
デファクトの条件
パートナー系ビザの申請条件を満たすデファクトには条件があります。オーストラリアの移民局ではデファクト状態のカップルとはどのような関係なのか?が分かるようにガイドラインを載せています。
次の章で具体的な書類について説明しますが、その前にデファクト関係について普段からどのように気をつけて生活をともにするかのポイントを説明します。
そのポイントは何をするにも2人でひとつを心がけること。
12カ月間の関係がある
パートナー様との関係が最低12カ月続いていなければなりません。この12ヶ月というのは一緒に暮らしている期間です。出会ってからの月日でないので注意してください。
Time you spent dating or in an online relationship does not count as being in a de facto relationship.ネットで知り合った場合など、別々の住所でパートナー関係を続けている期間はこの12カ月に含まれないということです。同じように長期の帰国の際も12カ月に原則含められません。ただしこの場合は離れている間にどのような方法で関係を維持しているのかを証明することで認められる可能性があります。帰国や旅行などで長期間ふたりでともに過せない場合はメッセージ履歴、電話履歴などを記録しておくのが良いでしょう。
未婚状態である
お互いが結婚していない状態。また別の方とのパートナー関係がないことです。
ただしこれはあくまで原則です。片方のパートナーが結婚していたとしても別居状態であれば問題がないとしています。
当然、その場合は別居状態だとわかるお互いの家賃支払い明細の提出などが必要です。
同じ家で生活している
パートナー相手と同じ家で暮らしている必要があります。シェアハウスで一緒に暮らしている場合も同じ家だとして認められます。
しかし注意する点は、オーナーと賃貸契約書を結び、銀行振込でレントを支払ったことがわかるBank Statementの提出ができること。これができなければ同じ家に住んでいるとは認められません。
多くのシェアハウスのオーナーは税金を払いたくないために法的に有効な賃貸契約を結ばず家賃(レント)をキャッシュで受けとっています。そのため移民局で一緒に住んでいたとして認めてもらえません。
多くのパートナー同士がアパートや一軒家を自分たちで借りているのはこのためです。
年齢
パートナー相手の年齢は18歳以上です。
二人の関係が真剣そのもの
当たり前のことですが2人の関係が真であることです。
移民局はパートナービザ狙いの偽装デファクトや結婚を問題視しておりチェックを年々厳しくしてきました。そうさせるだけの結婚詐欺が増えているからです。
冒頭に少し話したパートナービザの申請プロセスを1つ増やす改正案もこの影響を受けていることは明らかで今後はさらに厳しくなると予想しています。
パートナーと海外旅行に行く際のチケット予約やホテルの予約はいつも2人分でしてください。
後で書類を移民局に提出するときに、その明細書に2人の名前が一枚の紙に書かれていることはかなり重要です。
永遠の愛を誓う
大げさ言い方ですが、いわゆるこれからも2人の関係を維持、発展していく心構えがあるかどうかということ。
しっかりと書類にサインをしてくださいね。
家族はパートナーにできない
you are not related by family性に関する理解が進んでいるオーストラリアでも、近親相愛はだめなようです。モラル的にもどうなのか?と思いますね。ただ、4親等からは家族扱いにならないので遠い親戚をパートナーにすることは合法的にできます。
12カ月未満の関係でデファクト認定
パートナーとの関係は最低12カ月必要ですが、そうでない方はデファクトとして認めてもらえないのか?というとそうでもありません。
Relationship Registerというサービスを使えば12カ月未満の関係でもデファクトとして認めてもらえます。ただし、すべての州が対応しているわけではなく
Registration is available in NSW, QLD, Victoria, the ACT and Tasmania.この記事を書いている段階で、ニューサウスウェールズ州(NSW)、クイーンズランド州(QLD)、ビクトリア州(VIC)、オーストラリア首都特別地域(ACT)、そしてタスマニア州で デファクト認定の登録を取り扱っています。西オーストラリア州(WA)、南オーストラリア(SA)、ノーザンテリトリー州(NT)ではそういったサービスがないか、移民局に提出できる認定は行われていません。
デファクト認定に必要になる書類は?
デファクト関係として認めてもらえる大筋がわかったところで、次はビザ申請の際に移民局に提出する書類を紹介します。直近12ヶ月以内に作られた書類の提出が必要です。
書類1|共同生活を証明する
Relationship detailsとも呼ばれています。簡単に言うと家賃を二人で支払っている証明をします。そのためには下のフォームをオーストラリアの福祉局に提出します。
フォームは用意されているのでこれに記入して提出してください。
それ以外にも
- 賃貸契約書|lease agreements
- 借入書|mortgage documents
- 電気ガス水道などの請求書|utility bills
を移民局にサポート書類として提出します。
書類2|これまでの履歴
history of your relationshipとも呼ばれています。2人がどのような関係をたどって今に至るのかを時系列にリスト化したものをワードなどで作ります。
書類には2人のサインも必要です。
書類3|アカウントの共同管理
政府が提供するサービス (CentrelinkやAustralian Taxation Office)のアカウントに2人の名前がリンクしている必要もあります。
書類4|共同の銀行口座
共同名義(Join Account)で作られた銀行口座の入出金履歴 (statement)を印刷した書類。
最近では口座の出し入れがあるかどうかのチェックもされるようになってきました。共同名義の口座を作った後は普段の生活に関わるお金の出し入れのために実際に使いましょう。
書類5|手紙や招待状
2人の名前宛に送られた手紙や招待状を提出します。
パーティーのお誘いなどの手紙は普段から残しておきましょう。
書類6|二人の写真
お二人の関係が分かるような写真を10枚程度。12カ月間の間にさまざまな場所で取った写真を提出します。
キスくらいあると良いかもしれませんが、あまり刺激の強いものは送らないほうが良いと思います。
書類7|遠距離の時
仕事や旅行、帰省でどちらか一方がオーストラリアを出国して2人で過ごせていない期間がある場合は、その間の連絡方法や履歴を提出します。
例えばメール、手紙、SkypeやLineの履歴を印刷したもの。電話の料金明細などの書類ですね。
書類8|独身証明書
独り身であることを証明する書類を提出します。
離婚歴がある方はDivorce Certificateを、パートナーの方に不幸があった場合はDeath Certificateを申請し、移民局に提出します。
ご自身に対しては戸籍謄本を英語に翻訳したものを使います。翻訳をオーストラリア国内でする場合はNATTI翻訳資格をもつ方にお願いしてください。日本国内の場合は翻訳者の情報を書類の末端に記載してください。
日本大使館では戸籍謄本をベースにFamily Registerを作成してくれます。その書類も同じように証明として使えます。
書類9|出生証明
もし自分のお子さんがいらっしゃる場合はBirth Certificatesを提出します。最寄りの行政機関から手に入れてください。
日本から出生証明書を手に入れる場合は日本大使館で申請ができます。
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書類10|その他なんでも
ふたりの関係に偽りがないと信じられる書類は何でも提出しましょう。足りないより多いほうが良いです。
例えば共同名義のメンバーズカードや、飛行機のチケット購入履歴など。できるだけたくさんの書類を移民局に提出することが大切です。
移住についてのアドバイス
デファクトとして認めてもらうための条件を知ることで準備を一歩早く進められますね。
つまりパートナービザが最短でできるので移民法改正の影響も受けにくいメリットもあります。
デファクトとして移民局から認めてもらう大きなポイントはできるだけ多くの書類を提出することですね。
普段からデファクトとして申請する意識を持ってパートナー様と過ごすことでビザ申請はスムーズになるのです。
オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。
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