オーストラリアのビザが値上げします。料金まとめ、と移民局の思惑を感じる

移民局は7月1日からほとんどすべてのビザ申請費用を上げることを発表しました。

ビザごとにどれくらい金額が上がったのか、まとめましたが、それに加えて値上げ料金の理不尽さについても説明していきます。

人々は私たちのお金儲け(事業)と堂々と発表している移民局の戦略が透けてみえます。

それでは行ってみましょう!

ビザごとの値上がり金額

7月1日以降は今の申請料金が5.4%値上がりします。金額ではなく%なので申請費用が高ければ値上がり金額も高くなる仕組み。

値上がりの影響を一番受けるのはパートナービザです。逆に値上がりのダメージが一番少ないビザはワーホリビザ。

訪問ビザ(観光ビザやETA)についてはビザ申請料金の値上げがありません。オーストラリアにご旅行予定の人たち、よかったですね!

それでは、料金改定の金額が少ないビザから紹介します。

ワーホリビザ|値上げ額 $24

料金改定の影響が一番少ないのがワーキングホリデービザ。ワーホリビザの申請料金は
$450

$474
に値上げされます。

まだ大丈夫。これくらいなら2,3回の外食を抜けば捻出できます。

学生ビザ|値上げ額 $31

料金改定の影響が一番少ないのが学生ビザ。学生ビザの申請料金は
$575

$606
に値上がりします。

オーストラリアのタバコひと箱分の値段に相当します。

ビジネスビザ(2年)|値上げ額 $63

次に値段の上げ幅が大きいのが2年のビジネスビザ(TSSビザ)です。TSSビザの料金は

$1,175

$1,238

まだ許せる料金変更ですね。

卒業ビザ|値上げ額 $83

大学やTAFEに通い卒業することで18カ月から2年住めるビザが卒業ビザ。このビザからオーストラリア移住を目指す人がたくさんいるので学生ビザと合わせて人気です。

卒業ビザの料金は
$1,535

$1,618

そろそろ値上げ額に疑問符がついてくるころ。だけど立派な日本人として耐えます。

ビジネスビザ(4年)|値上げ額 $132

4年のビジネスビザ(TSSビザ)から値上げの料金は100ドル以上に。一日タダで働くのと変わらない金額。TSSビザの料金は

$2,455

$2,587

この値段上昇はちょっとやりすぎじゃないか?と感じてくる人たちが急に増えてくるライン。ボクが通勤で使っている自転車と同じ値段です。

人気の永住権(ENS/RSMS/GSM)|値上げ $203

オーストラリアで永住権をねらうほとんどの人が目指すであろうビザです。会社にスポンサーになって申請するENS(都市向け)RSMS(田舎向け)。そしてポイント制のGeneral Skilled Migrationビザ

これらのビザは

$3,755

$3,958

と大幅な値上げ。200ドルといったらボクの自転車にヘルメットもついてくる値段。いい加減にしてよ?

待って、それよりも凌駕する値上げがあるのがパートナービザ。

パートナービザ|値上げ $387

彼氏・彼女の関係で申請できるビザがパートナービザ。配偶者ビザとも呼ばれています。結婚しなくてもとれるビザなのでとっても人気があるのか値上げ幅もすごい。

400ドル近くの値上げを換算すると安い時期にパースからオーストラリアまでLCC系の航空機チケット料金(片道)です。ボクはこの値段前後でいつも日本に帰るようにしています。

このビザは

$7,160

$7,547

すでにとっても高いパートナービザの金額なだけにエグイの極まりない値上げ幅。

移民局に独占禁止法を適用して欲しいレベル。

ひどすぎますね。

値上がりからみる移民局の思惑

ビザの申請料金が値上がるのはインフレーション(物価上昇)があるので仕方がないです。ただインフレと料金の値上げの率が大きく差が開いていると事が問題です。

過去10年間のオーストラリアのインフレ率は4%未満

上の図はオーストラリアのインフレ率です。グラフを見てみると、インフレ率は過去10年間で一度も4%を超えたことがありません。

それなのに!にもかかわらずビザの料金改定の値上げ率は5.4%なんです。

最近のインフレ率は2%なので、今回の値上げ率は物価上昇の2倍の勢いで値上げをしていることに。

明らかに理不尽ですよね。

先日に書いた記事 (移民するならオーストラリアとカナダでどっちが良い?)の中でカナダのビザ申請費用と比べて3倍も高いと書きました。

まさにオーストラリアの移民政策はいかにオーストラリアの経済に貢献できるのか?を中心においていることが分かります。

オーストラリアに移民するにはオーストラリアの経済に貢献しなければなりません。もしくはどれだけ貢献したか。そう考えると今後も引き続き、ビザの申請費用はこの調子で上がり続けるでしょう。

オーストラリア政府は、それだけ料金を上げてもボクたちが移民したいと思えるだけの魅力ある国づくりをしなければいつかは移民国家として破綻するでしょう。

オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。

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