地方に4年住める技術地方ビザが廃止され、新たに地方向けビザが始まります。ネットで田舎ビザが取りやすいと言われる中、法改正によってどのような影響があるのか。
廃止されるS489ビザは2019年11月16日 です。同じ日に技術労働地方ビザがリリースされます。新しいビザの呼び名はとりあえずとしてSkilled Work Regional visa(S491)と名付けられました。
変更点を見ていくと今回の法改正はこれから地方へ移住したい人にとって嬉しい内容になっています。
今回は廃止される技術地方ビザ(S489)と新しく始まる技術労働地方ビザ(S491)について書いていきます。
今回の記事はhammondtaylor.com.au、visabureau.comさんからの情報をまとめています。
- 技術地方ビザ廃止の経緯
- サクッとおさらい技術地方ビザ(S489)って?
- 技術地方ビザから永住を目指している人たちへの影響
- 新しいビザは何がかわる?
- ポイントが取りやすい
- ビザ審査の優先順位が高い
- 5年間のビザ期限
- 地方エリアが誰でもわかりやすく
- 永住への道も - 移住へのアドバイス
技術地方ビザ廃止の経緯
人口の急激な増加やそれよって引き起こされる渋滞や生活環境の悪化などに対応するために以前からオーストラリア政府は移民を地方に向けたいという発表がなんどもありました。
当ブログ、おーすとらりあ移民局でもビザ発行数が10%も減少しだした頃ぐらいから情報をキャッチする度にアナウンスしてきましたが、とうとうそれが本格的に動き出しているようです。
サクッとおさらい技術地方ビザ(S489)って?
人口の少ない都市に4年間、働きながら生活できるビザです。このビザはポイント制のビザといって、自分の「年齢」「学歴」「職業経験」「英語力」などを点数換算して55点以上になるとビザが申請できる仕組みになっています。*
* 実際は65点だが、地方の州政府からの指名ポイント(10点)はいるので、申請者側は55点だけでよい。
技術地方ビザから永住を目指している人たちへの影響
ビザが廃止された後にはこのビザを申請できません。廃止されたときには永住権(S887)への道がなくなることに注意してください。
この影響を最小限にする方法はビザの廃止前にS489を申請すること。これまで法改正があると、ビザが廃止される前に申請したものに限り廃止の悪影響を受けないルールが当てはめられています。
したがってS489ビザが廃止される11月16日までに申請するほうがいいでしょう。
ただし、移民法はその時々によってダイナミックに変わってしまいます。同じやり方が今回も当てはまるかどうかはわかりません。あくまでその可能性が高いとだけ思いましょう。
新しいビザは何がかわる?
新しく始まるビザの申請条件や滞在条件を見ていくと、良い方向に変わっていると思います。
ポイントが取りやすい
オーストラリア政府はこの地方ビザ向けにポイント制の見直しも始めています。それによってさらにポイントが取りやすく、このビザを申請できるチャンスが増えます。
ビザ審査の優先順位が高い
地方エリアのビザ審査は他のビザと比べて審査が優先されていました。今回新しく始まるビザはプライオリティ・リクエストと呼ばれる審査がさらに優先されます。
審査が優先されるということは2つのメリットがあります。
- 永住までの期間が短くなる
- 移民法改正の影響を受けにくい
なるべく早くオーストラリアで安定した生活を築きたいと思う人にとって嬉しいでしょう。
このプライオリティ・リクエストは2018年に終了しましたが再開してくれてよかったです。
5年間のビザ期限
廃止されるビザの有効期限は4年間でした。次のビザは5年間、オーストラリアで生活できます。
地方エリアが誰でもわかりやすく
これまで地方エリアが郵便番号ごとに細かく決められていました。今回の法改正によって地方エリアの場所が誰でもわかりやすくなるようです。
永住への道も
昨日の記事でRSMSが廃止され、S191と呼ばれるビザに替わることを伝えました。技術労働地方ビザは3年間、地方に住むことでその永住権を申請できるようになります。
移住へのアドバイス
今回の法改正はデメリットよりもメリットの方が目立ちます。ビザの申請のハードルはさらに下がりこれまで以上に誰でもビザを取れるチャンスが増えました。
この他、DAMAsビザもリリースされるという情報もありますし、この機会に真剣に地方向けビザを考えるのも良いかも知れませんね。
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オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。