オーストラリアのTAFEを卒業することで18ヶ月間、AUSで生活出来るビザを取得することが出来ます。それが卒業ビザ。このビザを使ってさらに永住権を目指すことが可能になります。
このビザはオーストラリアで中長期的に必要になる職業に深く関係するTAFEのコースを卒業した人が主な対象になります。
この卒業ビザでは18ヶ月もオーストラリアに住むことが出来ます。さらにこのビザが発行されたということは州・テリトリー政府指名のポイント制永住権も手の届く範囲にあるんですね。
ところで、このビザはTemporary Graduate Visa:Subclass 485と呼ばれていますが、最大4年住むことが出来る卒業ビザとは別の申請ストリームになります。
もし学位が授与される大学を卒業予定の学生さんは、オーストラリアに2年〜4年住むことが出来るPost-Graduateストリームを確認してください。
今回はこのビザについて申請条件や手続きの流れをまとめてみました。
それでは行ってみましょう!
- このビザが取りやすい人
- 以前のビザ
- 申請条件
- 年齢制限
- 技術査定
- 英語力
- 健康証明
- ビザのトラブルが無い事 - ビザの詳細
- 費用
- 家族
- ビザの審査時間
- ビザの有効期限 - 移住についてアドバイス
このビザが取りやすい人
CRICOSに登録されている教育機関で最低16ヶ月間、コースを受け卒業した人です。ただ学生ビザの発行条件にCRICOS指定が入っているのであまり気にすることはありません。
また、TAFEで選考したコースは中・長期的にAUSで需要がある職業と深く関わっている事が求められます。*
* Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)
以前のビザ
6ヶ月以内に学生ビザを持っていた人が対象になります。または半年以内に学生ビザを持っていて今はブリッジングビザA又はBを持っている人です。
ビザが一度はキャンセルされた後、訴訟を起こして裁判所に訴えを認められた場合も当てはまります。過去にはインドの男性がフィアンセビザで入国してパートナーに捨てられたニュースもありましたが、日本人でビザをキャンセルされる人はかなり少ないでしょう。
申請条件
年齢制限
50歳未満です。S485ビザを申請する日付で50歳未満でなければなりません。
技術査定
まず第一の条件としてTAFEでMTLTSSLに載っている職業と関係しているコースを卒業している必要があります。さらにDiplomaや営業資格などもこの職業リストと関係している必要がある上、それをベースに技術査定をパスしなければなりません。
Australian study requirementと呼ばれる条件をクリアしなければなりません。これには以下の条件があります。
- CRICOSで登録されているコースを受講し卒業
- 全授業が英語で行われた
- コースの合計が92週間以上
- 最低でも16ヶ月はオーストラリアで授業される
- 学生ビザはそのコースで申請
英語力
日本人は英語力の証明が求められます。*
移民局で受け付けてくれる証明書は以下のテストになります。
- IELTS のジェネラルのOverall6.0以上、各セクションで5.0以上。または
- TOEFL iBTでOverall64以上、 Listening が4 , Readingが14 , Writingが14 、Speakingが4以上。または
- Cambridge EnglishのAdvanced (CAE) のOverall 169以上、各セクション154以上。または
- Occupational English Test (OET)の各セクションにてLevel B以上。または
- Pearson Test of English (PTE) AcademicのOverall50以上、各セクションで36以上
学校の在学年数による英語力証明の免除はありません。
健康証明
政府が指定する医療機関で健康検査を行う必要があります。だいたい$300くらい掛かります。
ビザのトラブルが無い事
過去にビザをキャンセルをした事が無い、ビザ発行を拒否されたことが無い人だけが申請を進めることができます。
ビザの詳細
費用
申請者一人の場合は$1,535です。人数によって変わってきます。
家族
家族を含めることが出来ます。その際は申請費用が別途加算されます。
ビザの審査時間
全申請者の75%は5ヶ月以内に結果がわかります。
前申請者の90%は5ヶ月以内に結果がわかります。
ビザの有効期限
18ヶ月になります。
移住についてアドバイス
このビザを経由することで数年間オーストラリアで生活することが出来ます。永住権の申請には、この期間にスポンサーを見るけるか、ポイント制永住権を目指す必要があります。
オーストラリア国内のDiplomaの資格を取得したことで、ポイントは最低10点がプラスされます。さらに在学中にコースに関連する資格を取得することでさらに5点。また、大学が人口の少ない都市に所在地がある場合はさらに5点が加算されます。
永住権取得にそれでもまだもう少しポイントが届かない人は、ポイントを追加する方法がまだたくさんあるので、移民局から確認する必要があります。
これだけポイントが上乗せ出来る場合、年齢が25歳から32歳までであればIELTS7を取得するだけで州・テリトリー政府指名のスポンサー系永住権に必要なポイントを満たすことが出来ます。
オーストラリアの大学に入学するための条件の中で英語力の証明はIELTS6がほとんどです。卒業時にIELTS7に成っている方もいるでしょう。
ある意味、この卒業ビザを申請できるというだけで永住ビザは手の届く範囲にあるのです。