ポイント制永住権の中でも難しいと言われる技術独立永住ビザ。自分の能力だけで申請するこの永住権の条件や費用をまとめました。
このビザの特徴は州やテリトリー政府からのスポンサー指名を必要としません。自分の職歴や年齢、学歴をポイントに換算して65点以上になれば永住権の申請が出来るようになります。
正式には技術独立ビザ(Skilled Independent Visa:Subclass 189)と呼ばれています。*
* これに対してスポンサー指名を必要するビザは技術指名(Skilled Nominated Visa: Subclass 190)と呼ばれています。
このビザは永住権の中でも屈指の難しさを誇り、周到な準備がなければ申請条件をクリアすることは難しい永住ビザの一つです。
しかし、だからこそオーストラリアに移住をしたいと思う全ての人がまず初めに目指すべきビザだと思います。
今回はこのビザについて申請条件や手続きの流れをまとめてみました。
- このビザが取りやすい人
- ビザ手続きの流れ
- ビザの申請条件
- スキルセレクト
- 技術査定
- 年齢
- 英語力
- ポイント
- 健康証明
- 犯罪歴が無い事
- ビザのトラブルが無い事 - ビザの詳細
- 費用
- 家族
- ビザの審査時間
- ビザの有効期限
- ビザ申請中の旅行 - 移住についてアドバイス
このビザが取りやすい人
若くて、英語力はTOEIC785点くらい。さらに高学歴。そして運良く自分の職歴がオーストラリアの職業リストに載っている人です。*
*高学歴というのは最低、Master Degree(修士)以上の学位をもっている人です。
これだけの条件を揃えられるとなるとかなり少なくなりますが、ポイントの上乗せは可能です。一番現実的な方法は地方に住むことや、オーストラリアで大学を卒業すること、そしてAUSでの職務経験を積むことです。
ビザ手続きの流れ
ビザの申請はスキルセレクトを通して、EOIを提出します。
その後にスキルセレクトから一番ポイントが高いEOIをピックアップしてビザをオファーします。
EOIを提出した「S189ビザの希望者」はオファーを受け取った後にビザを申請することが出来ます。
移民局からの画像です。
ではビザの申請条件についてみてみましょう!
ビザの申請条件
スキルセレクト
EOI (Express of Interest)をスキルセレクトに提出します。
EOIの提出は S189で必要になるポイントやその他の条件をクリアしていなくても出来ます。ただし、その場合はスキルセレクトからビザのオファーが来ないので注意が必要です。
技術査定
ビザの申請にはスキルアセスメントが必要になります。
オーストラリアで留学中に職業リストに対応しているコースを卒業した場合は修了証の提出が必要になります。*
* 学生ビザをお持ちの方で、CRICOSに登録されている学校を卒業した場合のみ対象になります。
技術査定の有効期間は3年間になります。
年齢
45歳未満です。
スキルセレクトからビザのオファーが合った日 に44歳であれば、S189ビザの申請時に45歳になっていてもビザを申請することが出来ます。
EOIを提出した後に政府からノミネートされるまでの間に45歳になった場合はビザの申請資格はありません。
英語力
日本人は英語力の証明が求められます。*
移民局で受け付けてくれる証明書は以下のテストになります。
- IELTS のジェネラルの各セクションで6.0以上。または
- TOEFL iBTで Listening が12 , Readingが13 , Writingが21 、Speakingが18以上。または
- Cambridge EnglishのAdvanced (CAE) の各セクション169以上。または
- Occupational English Test (OET)の各セクションにてLevel B以上。または
- Pearson Test of English (PTE) Academicの各セクションで50以上
* すべての授業が英語で行われている中学校以上の教育機関で最低5年間フルタイムで受けた場合は免除されます。
ポイント
65点以上が必要です。
2018年から最低点数が65点になりました。
健康証明
政府が指定する医療機関で健康検査を行う必要があります。だいたい$300くらい掛かります。
犯罪歴が無い事
AFP証明と言われる犯罪歴がない事を証明しなければなりません。
過去10年間に海外に1年以上滞在した場合はその国の無犯罪証明も必要になります。
ビザのトラブルが無い事
過去にビザをキャンセルをした事が無い、ビザ発行を拒否されたことが無い人だけが申請を進めることができます。
ビザの詳細
費用
申請者一人の場合は$3,755です。人数によって変わってきます。
家族
家族を含めることが出来ます。その際は申請費用が別途加算されます。
ビザの審査時間
全申請者の75%は5ヶ月以内に結果がわかります。
前申請者の90%は7ヶ月以内に結果がわかります。
ビザの有効期限
5年間です。5年毎にレジデントリターンビザを申請する必要があります。
ビザ申請中の旅行
オーストラリアから出国する場合は、ブリッジングビザBを申請する必要があります。
移住についてアドバイス
人気の技術独立ビザはビザの申請の為にスポンサーを必要としない分、ポイントさえクリアすれば取得しやすい永住権です。
反面そのポイントをクリアするためには相当の準備が必要です。
ビザの取得のポイントはオーストラリアの大学を卒業することや、現地で就職する事、地方に数年住む事で10点〜20点上乗せが期待できます。
また、それでもポイントのクリアが難しい場合は政府指名ビザ (S190)を申請することでポイントが更に10点上乗せすることが出来ます。
また、S190の職業リストの数はこのビザよりもかなり多いので永住への可能性が広がります。
このビザを申請る為の移住のコツは以下にオーストラリアで学歴や職歴を作っていけるかどうかですね。