永住権の中でも屈指の人気を誇るパートナービザに法改正のメスが入ります。 この改正は2019年の総選挙前にペンディング状態でしたが選挙の結果を受けて改正に向けての動きが始まりました。
改正はいつおきてもおかしくないので早めにパートナービザ申請をして法改正の影響を下げましょう。
さて、今回のパートナービザの法改正では、審査がより厳しくなり、ビザの審査期間は最短でも2年待つという内容。しかもブリッジングビザは付与されないので別のビザを申請しなければならないケースも。
これまでパートナービザ申請後に現在のビザ有効期限が切れた場合はブリッジングビザの付与がありました。しかし国会に提出されている内容では、それは無くなり、働くことも出来ません。ビザの発行まで別のビザを別途申請する必要があります。
そんな今回のオーストラリア移民法の動向について、アツく語りましょう!外部リンク:パートナービザに関する法改正の提案書, Partner and Parent Sponsorship changes UPDATE
- パートナービザのおさらい
- 移民法の改正のメインはパートナーシップが必須に
- パートナービザの申請期間が1年長くなる
- パートナーが出来る=安心では無くなる
- 今のビザの有効期限に注意が必要
- パートナービザは早めに申請を
- 移住についてのアドバイス
パートナービザのおさらい
配偶者ビザと呼ばれることがありますが、結婚しているか、親密な関係のお相手と事実婚状態 (デファクト)であれば、パートナービザを申請できます。
パートナービザは永住権です。しかしビザの取得に結婚している必要がないためとても人気のあるビザの一つです。
これとよく似たビザに婚約者ビザと呼ばれる9ヶ月のテンポラリーのビザがあります。
それでは本題に入りましょう!
移民法の改正のメインはパートナーシップが必須に
パートナービザを申請する為には、オーストラリア永住権、市民権、ニュージランド国籍を持つ方からスポンサーになっていただく必要がありました。
法改正後は、パートナービザのスポンサーになる人たちはスポンサーシップと呼ばれる認定が必須になりました。
それによって、ビザのプロセスは
と一段階増えることになります。
さらにスポンサーシップの費用 ($420)が追加でかかるのでお金の負担も増えます。
パートナービザの申請期間が1年長くなる
法改正によって具体的に何が影響するのか。
一番インパクトがあるのはスポンサーシップが認定されるまでパートナービザが申請出来ないことです。
スポンサーシップの審査期間は12ヶ月から18ヶ月かかり、パートナービザの申請が最低12ヶ月伸びることになります。
つまり、パートナーとの関係をスポンサーシップの審査機関(最低12ヶ月)+パートナービザの審査(最低12ヶ月)の2年間は維持しなければなりません。
パートナーが出来る=安心では無くなる
また、彼氏・彼女(パートナー)が出来たからと言って100%、パートナーのスポンサーシップが認定されるとは限られません。
今のビザの有効期限に注意が必要
改正前は、現在のビザ有効期限中にパートナービザを申請すると自動的にブリッジングビザAが付与されました。
関連記事:ブリッジングビザについて!5つの違い
改正後は、スポンサーシップの審査中に現在のビザの有効期限が切れる場合は、別のビザに切り替えなければなりません。もしくはオーストラリアを出国しパートナービザが発行されるまで国外で過ごす必要があります。
つまり、現在のビザの有効期限はパートナービザを申請する時まで必要です。スポンサーシップの申請をしたから自動でブリッジングビザが発行されるとは思わないでください。
そこで人気が出てきているのが婚約者ビザです。このビザはパートナービザの半分の期間で発行されます。また申請条件も簡単でエージェントを通さずに申請することも可能。
このビザでオーストラリアに入国し、パートナービザが発行されるまで待つことが出来ます。
パートナービザは早めに申請を
当初の発表ではパートナービザの法改正は2019年6月10日までに行われる予定でしたが延期されました。
ただ、安心はできません。移民局はその時の国内の状況によってコロコロとビザの条件をかえることで有名なので法改正が延期になったとはいえオーストラリア政府としては法改正のタイミングを見計らっているだけだと考えています。
パートナービザの申請はお早めにすることをオススメします。
パートナービザのスポンサーになれる条件についての詳細は別の記事でまとめています。例外の条件にうまく乗れば、3人目のスポンサーになれます。また5年以内にスポンサーになれない制限も回避することも可能。
移住についてのアドバイス
おーすとらりあ移民局では今回の法改正を偽装結婚対策だと捉えています。ここ最近、偽装結婚からみのチェックとビザキャンセルについてのニュースが増えてきているからです。
これは、パートナービザで永住した後に別れるケースが多く、その対策としてスポンサーシップという段階を一つ増やしたのだろうと容易に想像できますね。
最近のパートナービザ審査では共同の銀行口座で資金の出し入れがそれなりに頻繁である必要が求められることになったことも上記のことを懸念してでしょう。*
* デファクトが本当の関係かどうかのチェック
これまでパートナービザはお金さえ払えば的な感じがありましたが、とうとうその聖域にもメスが入ってきたという感じです。
今後もさらに厳しくなっていくでしょう。
オーストラリアに移住したいと思うすべての人に幸運を。
次のページ > オーストラリアのデファクトを学ぶ!必要な書類をさっそく準備
今回の記事はSignificant changes to partner visa applicationを参考にしています。