オーストラリア移住について調べていくと必ず大きな壁になるのが英語力の証明。英語力は語学学校に行かなきゃ伸びないと考える人もいらっしゃいますが独学で十分伸びます。
スコアを上げるのに必要なのは勉強方法。要ははやり方です。
ボクはこれから紹介する勉強法でIELTSのスコアを0.5〜1ほど4カ月であげました。これから紹介する勉強法の元になっているのはPTEですが、PTEもIELTSも難易度は同じなのでこの勉強法はIELTSでも十分効果があります。もちろんPTEにも。
勉強法はボクが永住権の申請をパスするために日々改良に改良を重ねたもので、リスニング、スピーキング、ライティング、リーディング全てに対応しています。
この勉強方法にそって英語力を鍛えれば語学学校に通わずに効率的にIELTSやPTEのスコアを上げられます。勉強素材はなんと言っても無料なのでお金の節約にもなります。
では、今回もいってみましょう!
- IELTSの1スコア上げるのに必要な勉強時間
- 英語の発音矯正|英語のキホン
- 発音記号とネイティブ英語の発音を学ぶ
- アメリカ英語の母音、子音、複母音 - ポッドキャストを1.25倍速で聞く|リスニング
- ボクがオススメしたいポッドキャストの番組
- ゼッタイに使いたくないリスニング教材 - TEDでスピーキングを鍛える|スピーキング
- Step1|英語勉強に使う動画の選ぶ
- Step2|速読
- Step3|スピーキングをコピー
- Step4|シャドウ・スピーキングで流暢さUp
- Step5|ノンストップで話し続けてスピーキング力をUp
- Step6|記憶力を鍛えることでリスニング力を鍛える - 文章をただコピーするだけでOK|ライティング
- 図を英語で表現する
- レクチャーを聞いて英語で表現する
- リーディングとライティング|プラスアルファ
- 4カ月後には自分でも成長が実感できるように
IELTSの1スコア上げるのに必要な勉強時間
世の中に聞くだけで伸びる英語力!なんて教材もありますがそんなに世界は優しくありません。
BBC放送の記事ではスコアを1上げるのに必要な勉強時間は語学学校で360時間必要だと結論がだされています。*
* CEFRからIELTSに換算しています。
個人差や勉強方法のやり方である程度は時間を短縮できますがスコアをあげようと思えばそれなりの勉強量が必要です。
この学習方法を使えば独学で毎日3〜4時間の時間を作ることでスコアをあげられます。自分で実証しました。
IELTSやPTEのテストはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4コンポーネントから構成されているので、勉強もこの4つを網羅しなければなりません。
一日の英語強化メニューをご用意しました。
英語の発音矯正|英語のキホン
勉強時間:15分〜30分
英語の基本は発音から。英語は44個の発音記号があり、それを覚えると辞書の発音記号を読んだだけで正しい発音ができます。
日本人はカタカナ英語なのでそれを脱却するレッスンがこれです。
このレッスンを1カ月続けると自分でもわかるくらい発音が変わります。特にPTEの試験を受ける人はPronouciation項目が10以上あがることがわかるでしょう。
まずは発音記号のテキストを無料でダウンロードしてください。ダウンロードができたら、2ページ目を開いてください。すると発音記号「s」についての説明があります。
①:正確な発音記号を発声するための舌の位置と形、動きが書いてあります。これをまず読んで、自分の下でやってみてください。
②:唇と歯、舌の位置を図で表しています。実際に同じ用に自分の口で再現してみてください。
発音記号と唇、舌の位置と動きを頭でイメージできた後には、具体的にその発音記号だけを3回発声してみましょう。
スッッ、スッッ、スッッ
できましたか?
それが終わったら③に移り、実際に単語を順番に全て発音してみてください。
これを全ての発音記号に対して繰り返しします。
私の場合は毎朝会社に行く前に発音トレーニングしました。
発音記号とネイティブ英語の発音を学ぶ
もしテキストの説明から発音が分かりにくい場合はYouTube動画で確認するとブリティッシュ発音の発生方法が学べます。
クリックするとYouTubeに移動します。 |
ボクは平日のメニュに加えて週末の土曜日に上の発音記号とネイティブ英語の発音を学び、自分の音声と比較して再確認していました。
それでも発音が上手にできない時は、別の教材(YouTube動画)を試します。したの動画はアメリカの英語講師が発音記号を正確に発声する方法をわかりやすく説明してくれています。
アメリカ英語の母音、子音、複母音
母音の確認
クリックするとYouTubeに移動します。 |
子音
クリックするとYouTubeに移動します。 |
複合母音
クリックするとYouTubeに移動します。 |
ポッドキャストを1.25倍速で聞く|リスニング
ただ普通に英語番組を聞いても効果はありません。リスニングを鍛えるのは体のトレーニングと同じで、いつもより負荷をかけることが大切。
リスニングの場合はスピードを通常の1.25倍速で聞いてください。トークが早すぎて何を言っているのか理解らなくても全く問題ありません。
1カ月後には耳がスピードについてきて、脳が1倍速のスピードを遅く感じます。ネイティブの速さに脳の処理が追いついてくる感じに。そして、自分で考えていた以上に英語の会話スピードに理解力がついてこれていると気づくでしょう。
ボクがオススメしたいポッドキャストの番組
効果的にリスニング力を上げるにはポッドキャストの番組も選んだほうがよいです。ボクがオススメしたいのはトーク系。幅広いジャンルを取り扱うものがよいので下に紹介する番組をご自身のポッドキャストにダウンロードして日替わりで聞いてください。*
* 最近ではかなり多くのポッドキャストで再生スピードを変えられますが、お持ちのポッドキャストがそれに対応していなければ探してみてください。
ちなみに、リスニングにだけ集中する必要はありません。「ながら」作業でも十分効果があります。ボクは通勤やお風呂で耳の訓練をしていました。
Australia hack by triple J | Conversation by BBC | BBC documentary by BBC |
In our time by BBC | Global News by BBC |
1.25倍速が慣れてきたら次は1.5倍速、1.75倍速と少しずつ早くしてください。最大でも2倍速まで止めてくださいね。それ以上は発音や音声が壊れているので勉強の側面が弱くなります。
ゼッタイに使いたくないリスニング教材
BBCの6 minute Englishや映画やテレビ番組の視聴はまるで効果がありません。少なくても何十時間も試したボクにはそうでした。
特に映像があるタイプの教材(映画やテレビ番組)は無意識に映像から会話内容が推測しようとするのでリスニング力は鍛えられません。
TEDでスピーキングを鍛える|スピーキング
TEDを教材にすることで実生活でよく使う言い回しや言い方、ボキャブラリが学べその結果スピーキング力を大幅にUP。
TEDで6分以下の動画を探して、それを教材とします。鍛えられる英語のコンポーネントはスピーキング、リーディング、リスニングの順で、特にスピーキング力が上がります。
このセクションでは
- 勉強に最適な動画選び
- リスニング
- リーディング
- シャドウスピーキング
- ボキャブラリ習得
- 発音をアップ
- 流暢(りゅうちょう)さをアップ
の流れで勉強を進めます。
Step1|英語勉強に使う動画の選ぶ
早速この「TEDの6分以内の動画一覧」をクリックしてください。たくさん動画が出てきましたね。
TEDで3分以下の動画の見分け方 |
たくさん出た動画を一つひとつ順番に・・・というのは非効率なので、初めは3分以下の動画を選択してください。(赤い丸で時間がわかる様になっています)*
* 動画が歌や音楽メインのものは避けてください。
1日の勉強につき一つの動画です。それを毎日進めていき、最後のページになるとまた始めにもどります。ただ2周目に入ると次に選ぶ動画は長さが4分のものにします。その頃にはボキャブラリーも多少は増えているので4分の動画でも3分の動画のときと同じくらいの時間で勉強ができます。
今回の教材はUnderwater astonishments(水面下の驚き)を選びました。
Step2|速読
Transcriptのタブをクリックして字幕を表示させます。赤枠で囲っているTranscriptタブを開くとスピーカーの台本が表示されます。
初めに通しでを聞きながら目で台本を追う
台本の初めの文の区切りをクリックすると、クリックした区切りから動画が再生されるので、一番初めの文の区切りを選択して動画をスタートさせましょう。
すると登壇者が話をしている文の区切りがハイライトされているのがわかりますか?これをノンストップで動画の最後まで目で追ってください。
話してのスピードに目がついてこられるように訓練します。
Step3|スピーキングをコピー
次に、文の区切りごとに再生します。それが終わったら、台本の初めにもどります。文章の区切りを再びクリックし、その区切一つを再生して一時停止します。*
* We're going to go on a dive to the deep seaまで
We're going to go on a dive to the deep seaが文の区切り |
そしてTEDのスピーカーが話したとおりの発音とイントネーションで読み上げます。このときのポイントは感情移入をしながらスピーカーが言ったとおりに話すことです。
おもいっきり感情を入れて、スピーカーが話したとおりにコピーしてください。これを文の区切りごとに次々と繰り返します。*
* ハイライトされている単位で動画をストップして読み上げます。
わからない単語はそのたびに調べる
この最中、わからない単語があれば、別の紙に書いていき、英英辞書で意味を調べます。*
*紙に書くのは後で一人トーキングするときに使います。
単語は英英辞書を引き、説明文(very great surprise)を読んで単語の意味を理解するように声を出して話ください。さらに説明文も読みます。(To the astonishment of her colleagues she resigned)
それでもまだ単語の意味がよくわからなければ、ここで英日辞書を使って単語の意味を調べます。
上の太字が単語の意味。下の文章が例文 |
発声をして発音を舌と脳に焼き付ける
分からない単語を調べたときについでに発音記号を読んで発声してください。特に注意する点は発音矯正のセクションで説明した(記事の始めのほう)発音記号に対応する唇と舌の位置と動きを意識して発声してみてください。
これをしておかないと、カタカナ英語の発音から抜け出せません。後で矯正するのはかなり時間がかかるので、わからない単語を英英辞書で調べた時に必ず発音記号から発声してください。
下の赤線部分のUKはブリティッシュアクセント、USはアメリカアクセントの意味です。オーストラリアはブリティッシュ英語を使っているのでUKの方の発音記号を参考にしましょう。
UKがイギリス英語の発音記号|USがアメリカ英語の発音記号 |
そうして、最後の文章まで繰り返し続けてください。これはなれるまでは1時間ほどかかっていました。
Step4|シャドウ・スピーキングで流暢さUp
わからない単語を調べながら最後の文章まで読めたら、本格的にスピーキング力を鍛える作業に入ります。そのときに役立つのがシャドウ・スピーキングです。
初めの文章から、1倍速で動画をスタートさせます。この時にシャドウ・スピーキングと言って、聞こえたままの英語を直ぐさま自分で声にだして英文を読み上げます。目は文章を追いながら、スピーキングする感じです。
目はTranscriptの英語の文だけを見ながら読み上げてください。
読み終わったら、今度は動画のスピードを上げて繰り返す
1倍速でのシャドウ・スピーキングが終わったら、次に1.25倍速で同じように繰り返しましょう。それが終わったら最後に1.5倍速でまた繰り返してください。
Step5|ノンストップで話し続けてスピーキング力をUp
シャドウ・スピーキングが終わったら、今度はこのTEDスピーカーが話した内容を自分の言葉で表現します。これを1分間、止まらずに話し続けます。
このときに紙に書いた分からない単語を必ず織り交ぜながら話します。単語を使い切るまで続けてくださいね。
このわからない単語を自分なりの言い方で使うと、単語を頭に焼き付けられます。
1分間も話し続けられない
連続して1分間も話せないかもしれません。それでもとにかく止まらずに話し続けることが大切です。
TEDスピーカーのお話やトピックから大きく離れても気にしないでください。とにかく止まらずに話し続けると1カ月後にはスピーキング力が目に見えて上達し、1分間普通に話せるようになっています。大きくレベルアップしたということですね。
それを3回繰り返してください。(合計3分以上)
Step6|記憶力を鍛えることでリスニング力を鍛える
ここまで来たら、TED学習法も最後の仕上げに入ります。
Transcriptの初めの文章に戻って、文の区切りをクリックして動画を数秒間再生します。その間にスピーカーが話した英文を丸暗記してください。
そして、動画を止めた後に(スペースキーで止まる)、丸暗記したスピーカーの話を「一語一句違わずに言えるようになるまで」再生した秒数を繰り返し聞いて、丸暗記して話してください。
これを2つのパラグラフ(文章の塊)まで行います。
初めの方はたったの2つのパラグラフだけで1時間かかると思いますが、これによってリスニング力が鍛えられ、スピキング力も鍛えられます。
文章をただコピーするだけでOK|ライティング
ライティングの回答例をそのまま、別の紙に写して書いていけば、スコアは勝手に伸びていきます。
自分で考えたり専門の本を読む必要はありません。
できるだけ多くのエッセイの参考例をコピーして書いていってください。
書き方やアカデミックな言い回しなどは自然に身についていきます。
参考までにエッセイの質問と回答例が載っている無料のコンテンツを紹介しますね。
エッセイは、IELTSでもPTEも質問の内容と求めらえる解答のレベルは大体同じなので、勉強法はPTEでも大丈夫です。
これを一日に1回勉強してください。模範解答をコピーして書いていくときに、分からない単語が出てくると思いますがそれは英英辞典でそのたび調べる程度でOK。その単語は覚えようとしないでくださいね。
図を英語で表現する
勉強時間:15分
この勉強ではスピーキングとライティングが鍛えられます。PTEのDescribe imageやIELTSのアカデミックで図を見て何が変わったのか説明する質問がありますね。
この訓練をスピーキングで練習します。それによってスピーキングだけではなくてライティングの説明力も向上します。
PTEAcademicExamの図を説明する問題と回答例
私はこれに加えて、YouTubeのコンテンツも使って英語の勉強をしていました。
勉強は1日ひとつすると、1カ月後には目に見えてスコアが上がります。
レクチャーを聞いて英語で表現する
勉強時間:15分
この訓練ではスピーキング力が上がります。これはPTEの試験項目ですが、IELTSのスピーキングスコアも十分上げられます。
前の章で説明した、「図を見て説明する」勉強法を英語のレクチャーを聞いて説明するようにしてください。
これも一日に1つのレクチャーを進めればOKです。
リーディングとライティング|プラスアルファ
これまで説明した勉強法は毎日の基本メニュです。それに加えて時間的に余裕があれば、BBC放送のニュースを活用した勉強法も合わせてすることで効果的にスコアを伸ばせました。
BBCニュースに行き、まずはHomeのボタンをクリックします。
1つ目の記事をクリックしてニュースをよんでいきますが、まずは200単語程度の文章を読みます。*
* Paragraph 4〜5つくらいまでが200単語程度でした。Bingの単語カウンターを使えば単語数も簡単に調べられます。
わからない単語はいつものように別の紙に写して、英英辞書で一つづつ調べてくださいね。この時に発音記号から単語の発音を理解して発声してください。
文章のわからない単語を調べながら200単語分読み終わったら、始めに戻り声に出して音読します。合計で3回通しますが、繰り返すたびに注意することは
- 1回目|正しい発音を意識して読むこと。
- 2回目|1回目より少し早く音読してください。
- 3回目|発音を気にせずできるだけ早く音読してください。
音読が終わったら、これまで読んだ200文字のニュース記事を自分なりの言い方で1分間以上話し続けてください。またそのときに分からない単語を混ぜてくださいね。
4カ月後には自分でも成長が実感できるように
これまで説明したメニューを毎日、毎週くりかえすことで4カ月後にはIELTSのスコアを0.5から1上げられました。
特にIELTS5から6へのスコアアップは永住権申請にとっても重要。ゼッタイに譲れないスコアでもあります。
関連記事:3分で分かる、ポイント制の永住権の取得に必要なこと
ボクの場合を例にすると、IELTS相当のスコアが
リーディング
5.5 → 7
スピーキング
6 → 6.5
ライティング
5 → 6.5
リスニング
4.5 → 6
と上昇しました。独学でここまで上がるってすごくありませんか? 勉強法に改善に改善をくわえるとここまで効率的な英語勉強法が作れるのかと自分が誇らしいと自慢げに浸っていました。(笑)
効率的な勉強方法で最速最短でオーストラリア永住をものにしましょう!