こんにちは、うめ太郎です!
移民コンサルタントの実力を過大評価してませんか?あなたの人生を預けられるくらいの実力があるどうか、明らかにしたい!
コンサルタントの力が垣間見えるのがメールでのやり取り。その内容からおおよそどれくらいビザの知識がビザ代行業者にあるのか分かります。
今回はボクが過去に相談した、ある移民コンサルタントとのやり取りを公開することで、彼らの能力を推し量りたいとお思います。
移民コンサルタントの実力
まず初めに断っておきたいことは、私は「移民コンサルタントを使うな」とは考えていません。実際にボクは永住権の申請にビザ代行業者を使いました。
ただ、絶対に使うべきだとも思っていません。そういった考え(視点)をこのブログを見ている方々に知っていただくことでオーストラリア永住権の可能性を広げられればと思っています。
さて、移民コンサルタントの実力はピンきりといった所が現実なところでしょう。移民コンサルタントと実際にやり取りをしてみると分かりますが、彼らもビザを申請するたびにLEGENDと呼ばれるビザのデータベースを使いビザ情報を得ています。
つまり彼らも細かなビザの情報を頭に叩き込んでいるわけではなく、都度都度、案件のたびに調べているわけです。
もちろん、頭に入れている一流の移民書士の方もいると思いますが、よほど頻繁に申請するビザ以外ではそれが難しいのが現実。
特に、永住権を申請する件数は年に数回で、売上のほとんどは学生ビザの申請という会社もある。そういったところだとビザの相談もとっても表面的な事になってしまう。
移民コンサルタントの実力がわかる例
前置きが長くなりましたが、ここで「移民コンサルタント(移民エージェント)って実際どれくらい凄いのか」がわかるメールを紹介します。
このメールは2017年にMARAエージェントとやり取りをしたもの。エージェントの実力を知るためにはピッタリの例で、内容が多少古くても問題ありません。
要点は一つづつ説明するので読み飛ばして大丈夫です。 以下の内容を日本語で読みたいからはこちら。
Unfortunately with the recent changes to 457 and permanent employer sponsored visas, you will not be able to be sponsored by (ここは会社名) for a permanent position in the ENS Direct Entry stream as the occupation of Web Developer (ANZSCO 261212) is no longer on the list for permanent sponsorships. You will also not be eligible in the Employer Sponsored Temporary Residence Transition Stream as you would not have completed two years work for (ここは会社名) by 1 March 2018 when there will be further changes. The only slight ray of hope is that the Department of Immigration might introduce what are called "Transitional Provisions" which would enable persons affected by the changes to still lodge an employer sponsored application in the Temporary Transition Stream after 1 March 2018, provided that they held their 457 visa ( as in your case) when the changes were announced in April 2017. We will not know whether the Department of Immigration intends coming to the assistance of such persons until closer to 1 March next year.I have checked the documents which I have in my possession and I see that in April 2015 you obtained a positive skills assessment for the occupation Developer Programmer 261312. This occupation is still on the list for General Skills Points Tested migration provided that you achieve the required minimum of 60 points. On the basis of my initial calculation it would appear that you could score 60 points if you obtain a score of at least 7 for each section of an IELTS English language test or equivalent. I don't know whether you have previously done such a test and what you scored.
It certainly seems worthwhile exploring this option and what I generally do in such cases is to refer clients to a colleague of mine for a full initial assessment, as that person is more acquainted than me with the points scoring system and whether or not you are likely to get an invitation to lodge a visa application, even if they do score the required minimum of 60 points. How it works is that only applicants who score 60 points are eligible for an invitation to lodge a visa application, but invitations are first sent to persons who score more than 60 points, and if there are enough persons who score more than 60 points to fill the allocation of visas for that particular ANZSCO classification, then even those on 60 points do not receive an invitation. My colleague charges about $220 for an initial assessment and if you decide to proceed then I take over and advise and lodge the application.
上記のメールは「就労ビザ(S457)が移民法改正の影響を受けたのでボクが永住権を取るためにできることは?」についての豪州有資格者からの回答です。
この移民コンサルタントはうちの会社が何かとやり取りをしている所で会社が信頼している移民エージェントでもあります。
そのエージェントには、私の職務経歴書、資格、技術査定で認められたANZSCOの認定書を渡している状況。
関連記事:ボクが申請したスキルアセスメントの証明書を公開します!
エージェントの実力を批評
Unfortunately with the recent changes to 457 and permanent employer sponsored visas, you will not be able to be sponsored by (ここは会社名) for a permanent position in the ENS
まず、上の内容は就労ビザが改正された為に会社がサポートして申請する永住権は閉ざされたと述べています。
このENS永住権は2年働いて申請する方法と、すぐに申請する方法の2つありますが、どちらも申請ができないとのこと。
関連記事:テンポラリーレジデンス・ストリームとダイレクト・ストリームの違いは?
The only slight ray of hope is that the Department of Immigration might introduce what are called "Transitional Provisions"
さらに、オーストラリアの移民局が、法改正の前に就労ビザを取得していた場合に限りこれまでのルールを適用する「Transitional Provisions」の可能性があるが不明とのことが述べられています。
上2つの指摘は正しいのではあるが、Labour Agreementストリームを使った永住権申請について全く触れられていない。
Labour Agreementストリームとは、オーストラリアで不足している職業でなくても就労ビザや永住権を申請できる「道」で会社と政府間で特別に交わす合意のもとビザが発行されるもの。
実際、ボクの知り合いでWeb Designerの職歴の人がいたが当時の職業リスト(CSOLやSOL)にデザイナーの職業が載っていなかったためLabour Agreementを使ってビザを申請して見事に発行されている。
このエージェントは、Transitional Provisionsという僅かな可能性について述べているが、肝心のLabour Agreementについては全く触れていない。
つまり、エージェントは常に細心のビザ情報を100%提供している保証は無く、エージェントの知識の範囲内で答えていることになる。
その証拠になるのが以下の内容。
I generally do in such cases is to refer clients to a colleague of mine for a full initial assessment, as that person is more acquainted than me with the points scoring system
ポイント制の永住権の事をGeneral Skills Points Tested Migration (GSM)と呼ぶが、エージェントは自らポイント制永住権は専門外と言っている。
この人はとっても誠意のある方で、自分が分からない(詳しくない)事を正直に話してくれているけれども、他のエージェントはどうだろうか?
よく知らない、もしくは移民法改正のスピードに追いついていない移民エージェントも、ビジネス(お金儲け)の為に、オーストラリア特有のハッタリで永住したい人たちにアドバイスしていないだろうか。
昔は誰でも移民エージェントになれた
2018年頃までは、MARAエージェントになる為に必要なことは
- 大学で移民書士のための学部を卒業
- IELTS8をパス
この2つだけでした。
TAFEで移民書士の勉強をした人は別の試験をクリアすることで移民エージェントになるので少しステップが増えますが、基本的には学校を卒業することがMARAエージェントになる資格であったわけです。
つまり、言ってしまえば誰でもなれたわけですよ。
2018年以降はCapstone Assessmentと呼ばれる試験が導入された事でMARAエージェントになる難易度は格段に上がりました。
日本の最難関国家資格ほどの合格率で、10%前後という情報があります。しかもアセスメント費用はAUD $2,000ドル以上。高すぎ。
やっぱり移民絡みはビジネスか!と言いたいが、それは置いておいて、誰でも簡単に移民コンサルタントになれなくなったのが今の現状。
そういう背景から、昔から移民エージェントをやっている人や会社はアドバイスする力に偏りがあり、適当なところもあるので要注意が必要。
当ブログでもトラブルばかり起こしている移民エージェントについてよく相談を受けますが、エージェント選びはしっかりしたほうが良いでしょう。
または、自分で申請するというのも手としてあります。
自分で申請といっても、不安になる必要は無く、移民局に問い合わせすると必要なことは全部日本語で教えてくれます。
移民の国なだけあって、翻訳をつけてくれる所が凄い。しかも無料。
移民エージェントを使う、使わないに関わらず、彼らにも長所・短所があることをしっかりと知った上で、自分で考えて判断しましょう。
いかがでいたでしょうか。今回は移民コンサルタントの実力について、私が過去に遣り取りをしたメールの内容から読み解いていきました。
この記事がオーストラリア永住権を目指す人に参考になれば幸いです。
あなたの夢に幸運を。
ありがとうございました。
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