ビザの待ち時間は種類ごとにさまざまです。一般的にオーストラリアで滞在期間が短いほど審査の待ち時間が短く、永住権になるとビザの発行まで数年ということも。
ビザが発給されるまでの審査期間はどれくらい掛かるのか?ビザの発給までに掛かる時間はビザの種類や申請者の状況や過去によってさまざまです。即日で発給されるビザもあれば発給までに数年もかかる事も。
オーストラリア移民局ではビザごとにプロセシング・タイムズと言って審査の期間を提供しています。このプロセシング・タイムズは1カ月に1回更新されているのでその時々の移民政策や状況をもろに反映しています。
ビザの審査は移民局だけの問題だけではありません。ボクたちのような申請者の準備次第では審査がスムーズに行き発行までの時間を短縮できます。
今回はビザの審査を早くするために気を付ける事やビザ発給までの待ち時間について書いていきます。これからビザを申請する人に移住プランの参考にしていただけるとうれしい。
- ビザの審査が長くなる6つの理由
- 政府の移民受け入れ計画も影響
- ビザの審査待ち時間を減らすには
- ビザの審査時間は1カ月に1回更新
- ビザの待ち時間には一定していない
- ビザ申請はお早めに
- 移住についてのアドバイス
ビザの審査が長くなる6つの理由
審査にかかわる書類に不備があったり、提出した書類が不足している場合に審査時間が長くなります。その場合には移民局から連絡が来るのでそのコミュニケーションにつかう時間は長引く可能性があります。
同じように移民局から追加の書類提出を求められる場合もあるので移民局とのやり取りが必要な事があった場合にはビザの発給が遅れます。
この辺りは英語のコミュニケーシ力も必要になってくる部分なので一番気を付けて取り組みたいところですね。
上記の問題は主にビザ申請者の事で審査が長引きます。移民局側の諸事情で審査が長引く事もあります。
提出した書類のチェックに時間がかかる場合。例えば移民局の管轄外の部署からの情報が必要な場合ですね。移民局は国内外の病院やセキュリティー組織、警察とダイレクトに連絡をとっておりそこからの情報提供にかかる待ち時間も影響しています。
個人的には上記の事は申請書類やサポート書類の「出来具合」がよろしくない場合に、移民局は念のために管轄外の組織と連絡を取り合っていると考えています。
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政府の移民受け入れ計画も影響
オーストラリア政府は1年間で受け入れる移民の数を毎年発表しています。2019年-2020年の移民受け入れ計画は16万人と発表されましたね。この受け入れた移民の数と政府が設定した計画の数が近づくにしたがってビザの発給は遅れます。*
* 発行が次の年度になる
また、オーストラリア市民権の場合はセレモニーや市民権の認定書を政府から受け取る時間も加わるので発給までの時間が長くなります。オーストラリア政府によると、来年度の移民受け入れの目標を16万人にすると発表。この数字はここ2年の実際の移民数に合わせた感じですね。— おーすとらりあ移住局 (@o_sutoraria) April 1, 2019
ビザの審査待ち時間を減らすには
上記の事からビザ申請の書類はできるだけ完璧に近い状態で移民局に提出することが大事な要素でしょう。完成度の高いビザ申請書を提出することで移民局の担当者(ケースオフィサー)はスムーズに審査を進められます。*
* 移民局の外の行政に追加情報を求める必要がなくなる。もしくは減る。
ビザの発行スピードを上げる一番に手っ取り早いのは移民エージェントを利用することです。彼らは英語が堪能でたくさんのビザ申請を代行してきたので経験も豊富。そんなエージェントは私たちがゼロから移民局で情報を集めて申請書を提出するよりも、完成度の高いビザ申請書を作れます。
ただ、移民エージェントとはあくまで代行者と考えてください。エージェントを利用する事で「ビザの発行率が高くなる」とか、「移住の確率が高くなる」というわけではありません。申請プロセスをスムーズに進めてくれる業者だと考えるとわかりやすいかも。
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ビザの審査時間は1カ月に1回更新
移民局は定期的にビザプロセシング・タイムを更新しています。1カ月に1回を目標に更新しているのでビザ発行までのある程度の目安を知れます。
ただし、いくつかのビザではビザ発給までの待ち時間が更新されていないか記載がない場合があります。これは近いうちに法改正が行われるためにメンテナンスの重要度が下がっている事が考えられます。また、Labour Agreementを通してビザを申請する場合も待ち時間が記載されていません。これはLabour Agreement申請者の数が少ないので目安にできるくらいの統計がないためです。
ビザの待ち時間には一定していない
審査は1年を通して上記で述べたようにいろいろな要素が関わってきます。移民受け入れ上限やビザ申請書の出来具合がそうでしたね。
その他にも季節的なものも審査時間に影響します。例えば年末年始は移民局の職員も休暇をとっているので審査が止まりやすい傾向があります。また3月、6月ごろは移民法も変わりやすいのでビザ申請が集中する傾向があります。
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また、待ち時間は個人差があります。ビザ申請者が複雑な過去を持っている場合などは審査の時間も長くなります。*
* 離婚歴や国際結婚をしていた。複数の国に長期滞在していた。ビザに含める子供が多い。養子がいるなどなど。
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移民協で提供されているプロセシング・タイムズはあくまで平均値です。実際の発給時間とはかけ離れているケースも多々あるのであくまで参考としてください。
ビザ申請はお早めに
ビザは数日で発給されるものから数年にまたぐものまでさまざまです。ビザの待ち時間を知ることはオーストラリア移住を準備する上では大切です。例えば学生ビザは発行までに2カ月かかりますが、それを知らずに入学の準備を進めると、入学日になってもビザが居りないことに。
また、永住権の場合は家を買う時期やメディケアの事もある。申請時間を見て保険の契約や家の下見や賃貸の契約などを進めないと不要なお金の出費につながることも。
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移住についてのアドバイス
今回は何がビザの発行を遅らせているのかについて書きました。またビザの待ち時間を短くする方法についても。ビザの発行はオーストラリア移住の死活問題なのでなるべく完成度の高い申請書を作るように心がけましょう。
また、ビザの待ち時間を1年を通してどのように変化したのかを知っていくと、中期的な移民法のトレンドを知るヒントにも。移民受け入れを減らしたい場合は審査の待ち時間が長くることなど。
こうしたトレンドを知ることで移民法改正のアラートとして使えます。
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オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。