オーストラリアは人口の4割以上が移民で構成されています。それだけに移民に関わる諸問題をたくさん抱えており入国管理が他の国より厳しく設定されています。
ビザを持っているからと言って必ずしも入国ができるとは限りません。実際、観光ビザやワーホリのビザが問題なく発行されたにもかかわらず、入国時に拒否をされたケースもあります。
せっかくオーストラリアに着いたのに入国まであと1歩のところで拒否されるのはたまったものではありません。
そこで今回は、オーストラリアで入国拒否されるケースとその対策について書いていきます。
それでは今日もウメ太郎とアツく語り合いましょう!
- 不法労働や不法滞在を疑われるとアウト
- 違法労働はオーストラリア政府にも問題が - 入国拒否された人たち
- オーストラリア出国後、数日後に再入国
- 十分な滞在費がないまま入国
- ワーホリの後に観光ビザで入国
- 書類の抜き打ちチェック
- ポルノ画像や動画の検査に引っかかる
- 入国カードの提出をしない場合も - 入国拒否されにくい訪問ビザで入国
- 入国拒否されると3年間出禁になる
- 今後のビザ申請にも影響
不法労働や不法滞在を疑われるとアウト
入国拒否される主な原因は不法労働や不法滞在に対しての懸念を取り除けなかったことです。
オーストラリア政府は不法滞在と不法労働に対してかなり厳しい態度をとっており、たとえ短期の観光ビザでも状況によっては入国を拒否されます。
「旅行者が不法労働するかどうか」の判断は、訪問者にある程度パターンがあります。もしご自分に当てはまっていると思う場合は入国手続きのケースオフィサーの不安を取り除けるようにしっかり準備しましょう。
- 滞在中の生活費が少ない (数万レベル)
- 出入国を繰り返している
- 帰りのチケットを持っていない (短期観光のケース)
- ワーホリのビザを過去に持っていた場合
ポイントは入国後に生活ができる資金があることです。そうでないと不法労働が疑われてしまうのですね。
違法労働はオーストラリア政府にも問題が
オーストラリアの高い時給と年金積立制度 (スーパーアニュエーション)が不法労働を促している部分もあるとボクは考えています。
話が少しそれますが、オーストラリアではお金が発生する労働をする場合「時給+年金積立」が義務付けられています。
雇用者はワーホリなど短期の滞在であっても、従業員に年金積立するのを嫌がるため、それが給料の手渡し (違法のキャッシュジョブ)を促しているんですね。
違法労働は税収入が減る原因なので、入国管理のチェックで特に「不法労働」を厳しく管理されるのです。
逆に考えると、この部分をしっかりとクリアすることで、ほとんどの方は入国拒否になりません。
具体的に入国拒否された体験談を通して入国が拒否されるケースを紹介します。
入国拒否された人たち
さまざまな理由で入国が拒否されているケースがあります。その中でもよくありがち理由を紹介していきます。
大きな傾向としてはやはり不法労働の疑いや、入国手続きでランダムチェックに引っかかり思わぬ入国拒否をもらったケースですね。
それでは入国一歩手前で拒否されたケースをみていきましょう!
オーストラリア出国後、数日後に再入国
今持っているビザの期限が切れる数日前に海外に数日だけ過ごして観光ビザで入国をトライしたケース。
この方はニュージランドに一泊し、次の日にオーストラリアへ再入国を試みましたが入国手続きで「再入国までの期間が1日だけなのは不自然」ということで不法労働を疑われ入国禁止になりました。
後で説明しますが、制度上、彼は最低3年間のオーストラリア入国ができないペナルティも受けてるはずです。
十分な滞在費がないまま入国
オーストラリアに夫が住んでいるにもかかわらず入国が拒否されたケースもあります。
入国拒否された理由は観光ビザでの入国の際に十分な滞在費を持っていなかったことです。また、帰りの飛行機チケットを持っていなかった事も大きな原因。
彼女は夫が国内で生活をしていると言ったのですが、結婚証明書やデファクト認定書など2人の関係を証明できる書類を持っていなかったことが致命的でしたね。
結局、ケースオフィサーは不法滞在や不法労働を疑い観光ビザをキャンセルしました。
そいて、彼女はそのまま母国に帰国しました。
外部リンク: What's it like to be deported from or denied entry to Australia?
ワーホリの後に観光ビザで入国
すでにワーホリビザで1年〜2年滞在した後に、観光ビザで入国をトライした方は入国拒否される可能性が高いです。
すでに1年以上にわたってオーストラリアで生活しているわけですから、今さらどこを観光するのか?と普通の人は自然に思うわけです。
当然、入国管理をとても厳しく取り締まっているオーストラリアの入国チェックの担当者も同じギモンで不法労働を疑うわけです。
ケース・バイ・ケースですがワーホリ系ビザの期限が終わり、オーストラリアを出国した後に数ヶ月間を開けると入国できたケースもありました。
ただ、ボクはこのやり方で入国するのは拒否される可能性がやっぱり高いと思います。
できれば学生ビザやこの後説明する訪問ビザを使って再入国するほうが確実でしょう。
書類の抜き打ちチェック
ワーキングホリデーのセカンドビザで入国する際、ファームで働いた証明書がコピーだったというだけで入国が拒否された人がいました。
入国手続きカウンターではランダムにピックアップされた方が抜き打ちで書類のチェックが入るケースがあり、その方は運悪く引っかかったわけです。
さらにコピーではなく実際の書類がほしいと要求された際に提出できなかったことも不法入国の疑いがありました。
その方も入国拒否された後、3年間にわたりオーストラリアに再入国ができなくなりました。
ビザの申請に関係する書類は念のために実際の書類を持っていったほうが良いかもしれません。
ポルノ画像や動画の検査に引っかかる
オーストラリアの入国手続でケースオフィサーはランダムに携帯電話の動画や画像をチェックしています。その目的は児童ポルノを所持しているかの確認。
過去に観光目的で入国し用とした方が、ランダムでピックアップされる児童ポルノ所持の検査に引っかかり入国を拒否されたケースがあります。
児童に対する虐待 (性的虐待も含む)はオーストラリアでかなり厳しく取締をしています。
もしお持ちであればすべてのポルノ動画や画像を削除する事をオススメします。
入国カードの提出をしない場合も
オーストラリアに入国をするひとは必ず入国カードの提出が必要。このカードはIncoming Passenger Card(IPC)と呼ばれる黄色の紙で、国籍やパスポート番号など個人情報を入力します。
このカードの提出を拒否した場合は入国が拒否されます。
次のページ > オーストラリアに入国する際に必ず提出する入国カードと書き方
入国拒否されにくい訪問ビザで入国
観光のためのビザにも訪問ビザと言われる最長1年にわたってオーストラリアに住めるビザがあります。(S600)
このビザはオーストラリアに招待する方が滞在費のサポートする条件で申請をするとビザが下りやすく入国拒否の心配が減ります。
ボク、ウメ太郎も、セカンドビザが切れた後に日本に帰った方をオーストラリアに友達のスポンサーということで招待しました。
その際に、
- 自分の銀行口座の残高
- 滞在中に生活費を支払うと申告
したこともあったのか無事にビザがおりました。
入国拒否されると3年間出禁になる
A re-entry ban, also known as an exclusion period, means a person may not be able to return to Australia for up to three years.一度でも入国拒否をされると最大で3年間にわたってオーストラリアに入国できなくなります。
さらに、帰りの飛行機は正規料金になり、出国までの間は空港内の留置所のような場所で過ごすことになります。
今後のビザ申請にも影響
3年間の入国拒否ペナルティの他、その後のビザ審査に悪影響がでてきます。
これからオーストラリアに移住や永住を目指すことが難しくなるので、できるだけリスクを減らした入国方法がベストです。
今は移住の気持ちがなくとも将来的にオーストラリアに戻りたいとなることはよくある話ですからね。
オーストラリアへの渡航は安全に!
オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。
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