オーストラリアの語学学校に通う子供たちは、親が移住したい夢を託された人たちも通っています。
特に、アジア系のほとんどの子どもたちは親の為に学校に通っているようなもの。
ボクが語学学校に通っていた時に知り合った人たちは全員がそうでしたね・・。
授業で自分たちの夢について話をする内容があり、マレーシア、インドネシアや中国からきた人たちは全員が「親が移住したいからボクが来た」と言っていました。
オーストラリアというのはそんな人達が集まる国。
今回は親の夢を子供に託す現実について考えていきます。
親の移住を子供が叶える
自分の夢を英語で話す授業で、ある17歳の中国人の友達が言います。
親がオーストラリアに住みたい。僕は先発としてこっちに来た。
この言葉は何を意味しているのだろうと。
初めは、親がオーストラリアに移住するから子供に生活環境を整えておくためにだと思っていました。
子供にオーストラリアの環境に慣れさせるためですね。
続けて話した別の中国の女性は、
彼女はここで良い旦那を見つけて幸せな家庭を持ちたい。
と言います。
ボクはなんとなく不自然な感覚を感じながら「オーストラリアに住みたいの?」と聞くと、彼女は「親が住みたいから」と言うわけです。
子供の半分が永住=親も移住できる
オーストラリアの永住権にまつわる法律で、子供の半分以上が永住権保持者であればその親にも永住権が発行されます。
ファミリーバランステストと呼ばれていて、この仕組を使って親自信では永住する事ができない場合でも、子供に永住権を取らせる事で永住権を取ろうとするんですね。
つまり、子供の人数が少ない親ほど永住権を取れる可能性が高いというわけです。
オーストラリアに中国人の留学生が多いのは数年前まで一人っ子政策をしている事と関係があるわけ。
親の夢のために使われる子どもたち
オーストラリアの語学学校に通う生徒たちは、子供たちがオーストラリアに住みたいわけではなく、子供たちの教育目的でもない。
親の夢を託された人たちだったんです。言い方を変えると親の夢のために利用されている人たちなんですけどね・・。
オーストラリア政府は計算済み
People are our business
移民局のスローガンで、「移民はビジネス」と謳っている言葉があります。
オーストラリアの留学費用は永住者の3倍高い事を知っていますか?
政府にとって留学というのはお金儲けの一つであり、国を豊かにする手段でもあると考えている。
だからこそ、移民法もオーストラリアに住みたい人からどうやってお金を取るのかを中心に改正がされているんですね。
そういう意味で、子供の半分が永住権を持っているのであれば、親にも永住権を与える法律を使ってオーストラリアに移住したい人たちに留学を促進しているわけです。
とても良くできた制度ですね。オーストラリアが移民国家として成功している理由が少し分かります。
お金さえあれば親の永住ができる世界
オーストラリアで永住権を取るのにネックになるのが年齢制限。2018年から永住権の申請は45歳になる前に行わなければなりません。
親の世代がオーストラリアに移住するとなるととても難しいわけです。医者や教育機関での研究者、高給取りであれば45歳の年齢制限を回避できますが、ほとんどの親は不可能。
そういう人たちが子供を使って永住をするわけですが、「移民はビジネス」という考えを中心に据えると、お金さえあればオーストラリアに永住できるということ。
実際に、投資や起業で永住することもできる。もっといえば、$10,000程度払ってパートナービザを取ることだってできる。
言ってしまえば、オーストラリアに移住するというのはお金の問題がすべてなわけです。
親が移住する為に必要な事
この記事ではオーストラリアに移住したい親が、子供を使って移住する現実について商店を当てて書いていきましたが、移住するための方法はたくさんある。
移住の方法は一つだけではないということです。
自分自身の状況を知り、ビザを知る事で親が移住するために必要な事も見えてくる。
もし心の底からオーストラリアに移住したいと思うのであれば、簡単な方法を選ばずに、あえて難しい方法で永住するやり方を探す事をススメたいです。
そうすることで、永住権を取れる可能性が上がるから。
個々で紹介した方法はあくまで一例です。まずはビザについて知り、計画を立て行動しましょう。
そうして出た選択肢が、子供に自分の人生を賭ける。自分の夢を子供に託す。のであればそれはそれでいいと思う。
何れにせよ、この国に移住したい人たちは全員が必死に移住活動しているわけですからね。
オーストラリアに移住したいと思うすべての人に幸運を。
ありがとうございました。
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