オーストラリアに移住したい人が永住権(ビザ)について調べていくと必ず出てくるポイント制の永住権。
このビザを申請するにはスキルセレクト(Skill Select)と呼ぶシステムを使って永住希望者にビザを招待しています。その為に必要なのがEOI(Expression of Interest)をスキルセレクトに提出すること。
いったいこのスキルセレクトとEOIとはなんぞいや?という疑問に答えるのがこの記事です
ビザの知識を深めて柔軟にオーストラリアに移住できるように論理武装しましょう。
今回、この疑問に答えを求めていきたいと思います。
- スキルセレクトは「永住したい人」をスカウトする
- EOI(Expression of Interest)の提出って?
- インビテーションの頻度 - 永住権の申請基準に満たしてないEOIはゴミ同然
- スキルセレクトを使う5つの永住権
- 余談|スキルセレクトを使わない永住権 - ビザ申請までの流れ
- 永住ビザの60日以内申請ルール
スキルセレクトは「永住したい人」をスカウトする
永住権が欲しいですよね?
同じ様に永住権が欲しい人を見つけたい人もオーストラリアにはたくさんいます。
人口が少なくて労働者を見つけにくい地方や田舎でビジネスをしている企業や州政府は人を雇いたい(呼び込みたい)にもかかわらずそれができない状況があります。
そんな状況を打開すべく、優秀な技術者や労働者を見つける場所が、スキルセレクトです。
スキルセレクトではボクたちのような永住希望者をヘッドハントする場所になっています。ヘッドハントはインビテーション(Invitation)を通してEOIの提出者にビザの招待メールが送られるのです。
つまり永住権を申請したい「ボクたち」と、それを探したい企業や州政府のためのマッチングシステムみたいなものと考えています。
EOI(Expression of Interest)の提出って?
永住権をスカウトしたい人は永住権が欲しい人を検索出来なければお話になりません。
そこで登場するのが、EOI (Expression of Interest)。EOIは永住権が欲しい人がスキルセレクトで検索されるように申請する行為なわけですね。
EOIは「興味の表明」と意訳しています。どの永住ビザに対して興味を持っているのか、それをスキルセレクトに表明するわけで、もし興味のある永住ビザが2つあれば2つに対してEOIを提出できます。
インビテーションの頻度
ビザの招待(invitation)は毎月11日に行われます。EOIで提出された内容をもとに65点以上にたっした人から順番にピックアップされていきます。
EOIは無料でスキルセレクトに提出できます。無料でEOIを申請できるのであれば全ての永住ビザに対して提出したいところですが、そんなに甘くないのがこの世の中。
永住権の申請基準に満たしてないEOIはゴミ同然
EOIの提出はいくつでもできますが、提出したからと言って永住権のスポンサーが見つかるという訳ではないんですね。
それぞれの永住権には独自の合格基準が設けられていて、技術独立ビザだとポイントが何点以上、職業はこれだけ!と指定されています。
この合格基準に達していないEOIに対して永住権のスポンサー(企業や州政府)が見つかったとしても永住権を申請できないので提出したEOIはゴミ同然の価値です。
スキルセレクトを使う5つの永住権
数ある永住権の中でも、した5つのビザはスキルセレクトを通して申請します。
- 技術独立ビザ (S189)
- 技術指名ビザ (S190)
- 技術地方ビザ (S489)
- ビジネス’タレントビザ (S132)
- ビジネス・革新・投資ビザ (S188)
余談|スキルセレクトを使わない永住権
オーストラリアに移住には70種類以上のビザがあり永住権の種類はたくさんあります。
会社に数年働いて申請するENS・RSMSといわれるビザ、彼氏・彼女関係のビザ(パートナービザ)、難民ビザなど。こういったビザにはスキルセレクトを通さずにダイレクトに永住権を申請できます。
下の4つのビザはスキルセレクトを使わなくても永住権ビザを申請できます。
ビザ申請までの流れ
EOIを提出した後、スキルセレクトを使って企業や州政府が永住したい人を見つけると、その人はInvitation(招待)のメールを受けます。
この招待があって初めて永住権が申請できます。
これまでの話の流れをまとめると、永住権の申請は3ステップを踏む必要があります。
EOIの提出 > 招待 > 永住権の申請
見て分かる通り、EOIは永住権申請の初めの第一歩なわけです。
永住ビザの60日以内申請ルール
スキルセレクトから招待を受け取り、晴れて永住権のスポンサーが見つかった場合、採るべき道は一つです。
永住権の申請!
永住権の申請はスキルセレクトから招待を受けてから60日以内に行わなければいけません。
この60日以内に永住権の合格基準に達している必要があるので、ポイント制の永住権を申請する場合はポイント合格ラインに達している必要があります。
技術査定(スキルアセスメント)、英語の能力の証明も同じことが言えます。
関連記事:【ビザの仕組み】永住権や就労ビザに必要なスキルアセスメントに迫る!
つまり、現実的に考えて、EOIを提出する前に自分が申請する永住権のビザの合格基準に到達している必要がありますね。